ぴんぽんぱんぽん♪

お昼休み。
気の抜ける音の後に聞こえてきた声は。


『シンアスカー、聞こえてたら早くお昼ごはん買ってきて〜』


やけに弾んだ「待ってるよ♪」という一言を最後に、放送は切れた。

シンは手にしていた紙パックを握り潰した。

「あの人はぁぁー!!!」

学校の公共物まで私物化するんじゃねぇ!

シンは猛然と教室を飛び出した。



「放送の中身云々よりもさぁ、躊躇なく走り出してったって方が問題だよなぁ」
「…俺もそう思う…」

残された友人たちは、そう呟き合いながら深く頷き合ったのだった。



2012/11/21 02:21

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