D.G-Dr ほかも | ナノ


▼ むっちりな体。

わたし、ありす。所謂、デブスです。

別に自分を卑下にしているわけではありません。事実です。ただ、先程の文章に「残念なことに」と付け加えられないだけの理由は昔からありました。そう、ご飯が大好きだからです。

子供が腹を空かせたらご飯をたべさせていない親のせいだとはよく言ったもので。昔の我が家は貧乏でした。だから昔はわたしだってスレンダーという名の幼児体型だったのです。
その運命を変えた男が七瀬遥。通称ハルちゃん。ハルちゃんは大の鯖好きです。おかげでハルちゃんママの作る鯖料理はいつもすごく美味しかったのです。
そしてわたしは目覚めました。食べる、という幸福に。

まぁ太った原因はこれ以上話す必要もないと思うので省略して。自分をデブスだと呼ぶのには他にも理由があります。

容姿だって綺麗じゃないし、むっちりした体型のおかげでパーンッと張った顔はまるでお相撲さんみたいとよく言われました。
それにファッションセンスだってありません。メイクだって器用に出来ません。メイク技術といえば精々アイプッチが限界です。
お喋りだって上手じゃありません。人見知りだってちょっとします。それにお世辞も嫌味も良い方にとりすぎてよく相手を怒らせました。

そんな自分は嫌いです。でももっと嫌いなのはご飯が美味しく食べられないことです。
だからわたしは開き直りました。
むっちりな体には、むっちりした精神をつければいいのだと。

おかげでこの17年、男性と一度もお付き合いしたことはありません。
もちろん理由は、わたしがむっちり系女子だからです。


[ back to top ]





「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -