誓いの言葉を…
特に目的がある訳じゃない、太陽が沈み自分の感覚を頼りに進んでいく
耳を澄ませばパタパタと俺を追ってくる足音に足を止める
急に止まったせいでぶつかって背中を軽く叩かれる
「…どうした?寒いぞ」
「どこに行くんですか」
「…どこだろうな」
適当に答えると頬を膨らませ不満げな顔になる。俺はこの顔が好きだ、言わないけど。
「……」
暫く沈黙、次の言葉に迷った、不安げに俺の服の裾を引っ張るお嬢も同じなのだろう
「…二人きりになれる所に行きたい」
「ここにはリリィとヒルさましかいません」
「そうだったな」
昼間ウィスパー解散の話をしたせいでチームの奴らは"これから"について考えている
予告なしに相談する事もなく独断で決めた、何時もは騒がしいギルドが水を打った様に静かになった
レヴィアさんは黙って頷いてくれた。短い間ではあったが、言葉にしなくとも俺の自覚していない事も理解されている…流石は情報屋だ
「…リリィ、俺は島を出てジョウト地方に行こうと思ってる」
「はい」
「……ついてきてくれないか?お前と一緒に暮らしたい」
気付いたら抱き締めていた、答えがノーでも強引に連れ出していたのだろうか…腕に力が入る
「絶対に離さない」
「ヒルさまが何時もどこかに行くんですよ?」
「…これからはそばにいる」
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出発の日、逃避行かと茶化された