* 不規則な心音 | ナノ



今日はつくづくツイていない日らしい。朝食ではだらしのない大人代表のラムダ様にプリンを取られ、廊下を歩いていれば誰かが落としたピンク色のハンカチを踏んでしまい盛大に転けた。元凶でもある汚れてしまったハンカチを片手にどうしようかとうろうろしていると、今度は同期の女の子に「私のハンカチ汚したわね!」と取り巻きと共にグチグチ言われる。

――そして今度はこれだ。


「君、強いんだって?」
「ここのところは負けなしですよ」


バトルの腕前を買われて資金集めのために、アポロ様から名指しで任命されてしまったのだ。因みに今日は非番である。…いや、非番だった。
まとまったお金が欲しいなら自分が戦えばいいのに面倒だなぁ、と思いながらも最高幹部に従わない訳にもいかないし、本当に私っていい部下だと自分に感心する。


「ま、清々楽しませて下さいね」


―そして滅多にない休日を潰された私は、荒くれファイターのように懐の暖かそうなエリートトレーナーやジェントルマンをカモに、ストレスを発散させていたのだった。


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