2 おはようございます





陽の光が眩しい。
カーテンが開いているのだろうか?
僕がカーテンを開けっ放しで寝てしまうなんてそんな事有り得ないと思いながら、まだ重たい瞼を少しだけ開く。
ああ、だめだ。
頭が痛い。
もうすぐ夏だというのに、何だか寒い。
いくら明け方はまだ冷えると言っても、こんなにスースーするものだろうか?





『科学じゃ証明が出来ない事
沢山あるように
僕らの気持ちぶつかって
生まれた目に見えないモノが

今まさに反応しあって
昨日までの世界を
塗り替えてしまったらしい
この現象に二人で名前を付けよう〜♪


kazne、NEWシングル「過ち以上恋人未満」好評発売中!』






CMの音?
僕は環くんみたいにテレビを付けたまま眠ったりしない。
無音、真っ暗じゃないと眠れないはずなのに。
きっと昨日は相当疲れていたんだな。
昨日?
昨日の仕事は何だったか。
昨日・・・・・・ん?
この匂い・・・・・・煙草?
ますますおかしい。この寮で煙草を吸う人なんていなかったはず。
そうか、僕はまだ半分夢を見ているんだな。
きっとそうだ。
ああ、また瞼が閉じそうだ。
目覚ましがなっていないってことは、もう少し寝れるのだろう。
あとちょっとだけ、一眠り・・・・・・。





水、の音がする。
シャワー?
僕達の個室にはシャワーなんてついていない。
そう言えば昨日は百貨店のコラボ企画の打ち上げだった。
僕はどこかのホテルにでも泊まったのだろうか。
隣の部屋で大和さんがシャワーでも浴びているのかな。
目覚まし、まだ鳴らないな。












「おはようございます。」







おはようございます、ってことは一織くんか陸くん?
ナギくん?







「おはよう、ございます。」













目が覚める。
頭はまだ6割くらいしか動いていない気がする。
ベッドから起き上がると違和感。
僕の部屋のベッドはこんなにフカフカじゃない。
ここは何処?
僕は。







「壮五さん、しっかりしてそうなのに朝弱いんですね。はい、水。」






僕は驚いた。
目の前で水を差し出してくれたのが、スタイリストの相良さんだったからだ。
それだけではない。
僕はこの部屋をよく知っている。
僕が今いるのは、FSCでも散々利用している都内でも有名な高級ホテルの一室。







「とりあえず、服。着たらどうですか?」







驚くを通り越して、愕然とした。
僕は薄い毛布に包まれていただけで、裸だったのだ。





















[ 2/63 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



top
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -