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引き継ぎのため次期生徒会長を待たせているらしく、滝は跡部に生徒会室へ行くよう促す。

樺地は跡部についていき、慈朗はいつもの寝惚け眼のままどこかへ行ってしまった。
何故、樺地に背負われていたんだ。

私は歩き出した滝の後をついていく。

生徒の大多数は下校したのだろう。違う制服の私を奇異の目で見る氷帝生はちらほらいたが、思っていたより擦れ違わない。

私は来客者用のスリッパに履き替え、校舎内に入る。


「マネージャーの件について聞きたいって言ってたけど、みょうじは瑠依と知り合いなのかな?」
「うん。クラスメートで、友達」
「そっか。二人とも立海だったね」


廊下を進み辿り着いたのは、以前幸村と訪れた応接室。

滝はドアを開け、私は促されるがままに入室し、ソファに腰かけた。


「コーヒーと紅茶、どっちがいい?」
「紅茶」
「ミルクと砂糖は?」
「いい。ストレートでいいよ」


わざわざ紅茶まで淹れ始める滝。
二つのカップを用意していたから、ご厚意に甘えることにした。


「レギュラーは皆、わかっていたんだ。瑠依が貶められた元凶に」


茶器を用意しながら、滝は背を向けたまま語り出した。



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