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浮かんできたのは、底知れぬ憎悪といら立ち、そして執着心。

「へえ……やっぱり駄目なんだ?」
「……え?」

ぼそりと呟かれた言葉が一体何を意味するかを理解する前に、尋常ではないほどの力で腕を引かれる。ヒュウガの腕にこもる力は彼自身が宿す激情がそのまま表れているようで、何がなんだかわからないままコナツはベッドへと放り投げられた。

ふわりとシーツから香る、ほのかな石鹸の匂いが鼻腔を擽る。平素ならば落ち着く匂いなのだが、今はその香りを堪能しながら枕に顔を埋めることすらできない。


目の前で殺気交じりに見下ろすヒュウガの視線に、恐怖を覚える。

「っ何するんですか!」
「何?おかしな事聞くね、コナツは」


ベッドの上で半身を起こしながら怒鳴るコナツに、ヒュウガはおかしそうに口元を歪めた。
普段見せる表情によく似ていたが、そのうちに宿る感情がごまかし切れていない。

殺される。

一瞬脳裏を掠めた単語に、脊髄反射のごとく体が反応してベッドから飛び起きる。


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