「……私を笑わせる?何馬鹿な事をしてるんですか」

「ふざけんな!テメーこそガイに何しやがった!?」


遡る事数十分前。

『ガイ逃げろ!』

そう叫んだルークはジェイドに隙をつかれ、あっという間に逃げられてしまった。

『そうはいきませんよ』

その後、ジェイドはガイを拘束し、何やら怪しげな薬を投与してガイに洗いざらい吐かせかて今に至る。



「自白剤を投与しました。安心なさい副作用は有りませんから」
「オメーの場合自白剤の後に(毒)が付くだろーが!」


ルークは自白剤(毒)が入っていたであろう注射器を奪い取り、そのまま地面に投げ付けて叩き割った。

「つーかなんでガイに投与したんだよ、ガイは関係ねぇ!」

「幇助も充分罪になりますから。それに貴方の場合生死の保証はしかねますが?」

「どんだけ危険なんだよ!!」


しかし、ルークは自分の思考も若干危ないことに気付いていない。

「…という訳なんだ。ティア、何とかならないか?」

「無理ね。ルーク、貴方は大佐を無理矢理笑わせてそれでいいの?」


ティアは困ったように相談してくるルークの悩みを、たった一言で片付けた。

そんな暇が有ったら、第七音素の制御でも練習してほしいものだ。

「いや、でもさぁこう…大笑いする的な譜歌ってないのか?」

「無いわよ。そんな有っても無くても日常生活に全く支障をきたさない、寧ろ支障が出るような無意味な譜歌」

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