3 プレゼントを考えよう!2


後日。
みんなで集まったあの場所で再びアニマルたちが集合し、結果報告会が行われた。

「にょーー!いやにゃ!隼人はナデナデ下手くそにゃ!痛いにゃ!」
「でもね、こないだは上手にしてくれたよ。だってぼく寝ちゃったもん」
「雲雀さんはツバキかぁ。雲雀さんがびっくりするくらいたくさん取ろうね、ヒバード!」
「栞にするならツバキは1つか2つでいいと思うよ。それにしても怖がってたのによく雲雀さんから聞けたね、瓜」

やっぱり雲雀さんは優しいでしょ!?ロールとヒバードの視線が痛い。
確かにイイヤツだった。すんなり教えてくれたし、思いの外やわらかな口調に、荒くれもので通っている瓜でさえ「コイツになら自分に触らせてやってもいいか」という気分になったくらいだ。

「なかなか見所のあるやつにゃ!」
「そうそう、それにね、雲雀さんが偶然ツナと隼人にプレゼントの話をしてくれたから僕らも助かったんだよ。ね、ロール」
「そうなの!ツナも隼人も僕らの言ってることまるで分からないんだもん。迷子と間違うし、困ってたら雲雀さんが助けてくれたんだー」

もちろん、雲雀さんにはクリスマスの話は秘密にしておいたよ。
そう言って自慢げに話すナッツとロールに、ヒバードはこっそり溜め息をつく。
(きっとバレバレだから助けてくれたんだね、雲雀さん)
彼らにアニマルたちの言葉が通じないから仕方ないものの、言葉が通じる雲雀は判っていても知らないふりをして自然とサポートしてくれた。
そんな優しい主を、ヒバードは改めて大好きになった。

「クリスマス、楽しみだね!今度こそ雲雀さんを喜ばせるんだぁ」

と、ロールは鼻息荒くガッツポーズ。

「そうだね。今のうちから綺麗な花を探しておこう」

ヒバードもにこにこ楽しい気分になる。

「どんぐりみつかるかなぁ…。瓜、一緒に探してくれない?」

不安を隠せないナッツは、瓜に協力を頼んだ。

「任せるにゃ!コンクリートに転がってるやつがたまにあるから、今の時期でも探せば見つかるにゃ」
「ホントに!?すごいよ瓜、なんでも知ってるね!」
「ナッツのプレゼントが一番難しそうだから、みんなで探そう」

ヒバードの提案に、みんなが元気に頷いた。

あと少しでクリスマス。
大好きなあの人の喜ぶ顔が見たくて、大好きな気持ちを伝えたくて、アニマルたちの心にも軽快なジングルベルが響き渡る。
楽しいことを考えるだけで、みんなから笑顔がこぼれ落ちた。

「早くこないかなクリスマス!雲雀さん、またちくわくれるかなぁ」
「ごちそういっぱい食べるにゃ」
「ナッツもケーキ食べたいっ」
「楽しみだね!」

みんなにとって、今年は特別すてきな聖夜になりそうな予感。

ハッピークリスマス!


2012.12.23



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