抱 「そっとですよ」 「こう?」 「そうです」 「キュ…」 生まれたばかりのはりねずみは、雲雀の腕が気持ちが良いのか、そのまま眠りに落ちた。 「哲、寝た」 「ええ」 「どうしたら良いの」 「そのまま抱いてあげてください」 「このまま?起きる」 「大丈夫ですよ。気持ちよさそうです」 同じように覗くと、はりねずみは身動ぎをした後雲雀に身体を摺り寄せた。その姿があまりにも可愛くて、雲雀の顔も自然と綻ぶ。 「ロール、ネタ?」 「うん」 こんな微笑ましい光景を誰が予想しただろうか。 ずっと従ってきた主を見て草壁もまた幸せな気持ちを抱いていた。 2012.11.20→2013.1.23 |