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分類不可種族:メタモン族について
 この種族の生態は謎に包まれている。決まった形がなければ、個々の独立した精神を持っているのかも怪しく、種の全てが意識共有していると言う学者もいる。彼らは触れたものを完全に理解し、自らの身体組織を再構築してそのものとなる。ゾロアーク族が幻覚により姿形を偽るのに対し、メタモン族はコピー元の姿のみならず、能力や記憶、思考までもを引き継いだ完全なクローンとなることができる。そしてそれは人間である必要はなく、例えば道端に生えている何の変哲もない木が、もしかしたら彼らであるかもしれない。
 裏社会では古くからその存在が重要視されてきた。人の形でなければ自己表現の術を持たない彼らは、常に飼われ使われる側の存在である。雄しか存在しない種族は彼らに頼って繁栄をしてきたし、時にその能力は、人ひとりの人生そのものを奪うような悪用のされ方をすることもあった。彼らは他種族と交わり他種族の子をつくることはできるが、自分と同種族の子はつくることができない。何らかの理由で死を迎えることはあるが、なぜか世界に一定数存在している。
 彼らは同族他種族に関わらず、この世の全てのものに対する感情が薄く、また自分に対する興味もない。他種族と同じ人間であるという意識もないが、世界の成り立ち上は、変幻自在の身体とひとつの魂と個々の精神をもった人間である。



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