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集合 [ 71/78 ]

承太郎さんに莉緒さん。この二人が来たということは思ったより事は大きいのかもしれない。

「こんな野原に集めたのも話を聞かれないためだ……」

「こんな所でしか話せないっていうのも不便だよねー。」


確かに、電気とかが通っていないのなんてこういうところくらいだ。


「……億泰ゥー、俺だってよぉー『チリ・ペッパー』にゃあ完全に頭に来てる!ヤツは知らねー間に人ン家に入り込んでやがった……
聞いたり、カッパラったりは奴の自由さ……いろんな家で物や金を盗んでいると俺は見たぜェ〜」


「スタンドを使って盗みなんて……やることが最低……。」


スタンドを悪い事に使っている、特殊な能力を得た人がそう言う事をするのはわからないでもないけれど……


「スタンドを使った盗みは最低……だってさ、承太郎」

「………あれは忘れろ。」


「え、何かしたんですか、まさか」


私が二人を見ると二人一斉に私に目を合わせようとしない。

若気の至り、そんな言葉が浮かんだ。今は良いとして、後できちんと聞いておこう。



「盗み……そおーいやあ、この間キチッとやったハズの宿題が朝起きたら机の上から消えていた……てっきり僕はうちの母さんがゴミと間違えて……」


「ンなこたあー大した事じゃあねェーだろッ!康一ィーッ」


『……緊張感ってやつとかはねェーのかこいつら……』


「しっ!」


少なくとも、結構大真面目だからそういうことを言うなと言うとペンタクルスは本当か?などと言いながらも黙る。


「俺が言いてェーのはなあーっ、『チリ・ペッパー』は俺達がいるからまだ騒ぎを起こさねーだけでその気になったらスケベ電話をかけるのと同じくらいの手間ヒマで頭に来た人間の命を電線の中に引きずり込めるってことさ!
『弓と矢』でブッ刺すのはもちろんもうスデに誰かがそーなってるかもしれねェーッ、ヤツは力を付けているのを俺は実感した!早いとこヤツの『本体』を見つけ出さなきゃあなーっ!!」


あれからまた強くなったんだ、あのスタンドは……
こっちも前回よりは強くなってるし、人もいる。けれど……


「で、でもどうやって『本体』を見つけ出すの?仗助くん……?」


「……もしかして」


それを考えるためにここに?


「その方法を考えるために集まったんだろう?承太郎さん」

仗助も私と同じ考えらしく承太郎さんを見て言う。
やっぱりこれからどうするか話し合うのか……


「………いや、少し違う。」

「うん、『見つけだすことはできる』んだよね。」


「『見つけだすことはできる』?」


だったら今すぐにでも見つけ出せばいいのに。
何故それをしないんだろう。


「『見つけだすことはできる人物』が今日の正午に杜王町の港に到着するからだ!」



「え〜っ!!今日の正午ってあと2、30分だよ」



「見つけ出せるー?『レッド・ホット・チリ・ペッパー』の『本体』を捜し出せる人物だと!!」


「能力、って『スタンド使い』かよ、そいつ!?」


「……つまりその人は危険にさらされる可能性が高い……。」


探査のみに優れているスタンドとなれば、チリ・ペッパーに狙われれば不味い。
もしかして、ここに集まったのはその人を助けるため?


「そうだ……『ハーミット・パープル』と言って……電線の中に入れるスタンドだ…奴を捜し出せる!ただ……その男はかなり歳をとりすぎていてな……とても戦える体力とスタンド力はない」


「歳をとりすぎている?そいつ何歳スかァ?承太郎さんと莉緒さんの知り合いすか?」


歳をとった、二人の知り合いのスタンド使い……このとから導かれる答えは


「もしかしてッ……!!」


「ああ、千里、お前も良く知っている男だ。昔はけっこうマッチョな肉体をしていたが今は見る影もないがな……80……いや!79歳だったかな…」

「承太郎、そこ間違えない。」


この反応から、私の考えはあっていたんだろう。

二人の言うスタンド使い、それはジョセフさんだということが。


「プッ!!くそじじいじゃあねーかよッ!」





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