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親子 [ 40/78 ]

「康一君、今のうちに逃げて。」

「え!?なんで!仗助君が囲まれて……」


二人が戦いを開始したところで私は康一君に言った。


「出口まで駆け抜ける間は私が一緒に行く。だから安心して」


「そうじゃないよ!そんなの仗助君がどうなるか……」

「出口まで行ったら私は仗助に加勢する。康一君は外に出てからこれで承太郎さんか莉緒さんに連絡を取ってほしいの。」


そういって渡したのは携帯。ロックとかはかかってないから簡単にかけられるはず。


「だとしても僕一人だけで逃げるなんて!」


「……康一君、これ以外に何か方法ある?それにこれはただ単に逃げるわけじゃない。応援を呼ぶためだから。」


他に方法があると聞けば、あるわけがない。

この時間も惜しい。早く二人を呼ばないと……。


「わかったよ……なら早くいこう!時間はないんだから」


「ありがとう。……一気に駆け抜けるよ」


康一君の手を掴んで先程までドアがあった場所まで走る。


「させるか、アパッチッ!千里を撃て!」


ミサイルがこちらのほうに撃ち込まれる。


それを見切り、ペンタクルスでなんとか破壊する。



「まだ逃げようとするのなら次はその倍の量を撃ち込む。おとなしくしているんだなッ!」


「嫌。康一君、玄関まで一気に走って!」


康一君はわかったと一言言うと走っていく。

ここにバッド・カンパニーの全隊が居るなら多分大丈夫だと思う。


と、その時だった。



「うわあああああたっ助けてェっエエエ〜ッ」


あまり時間は経っていないというのに、悲鳴。

それも康一君の。


「今のは……」


「康一君ッ!」


バッド・カンパニーはやっぱり他の所にもいたんだろうか、とにかく反射的に体はその悲鳴が聞こえたほうに向かっていた。



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