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億泰との戦闘になり、私は仗助のサポートをしようとしたが、その前に気付いたことがあった。


億泰は、現在私など眼中になく仗助とだけ戦っている。


だったら、私には確かめることがある。


先程の男に、聞くことがある。


私は家の中に入った。





「………」


暗い。

古い家、という印象は外観を見たときから思ってはいたけれど、中もなかなか。


目が慣れてくると、なんとか大体位置を把握できた。



「億泰は仗助のみに気を取られたか」


そう聞こえたほうを見るとそこには、あの学生服を着た男がいた。


「……貴方の目的は何なんですか」


無差別に人をスタンド使いにして、一体何の得があるのか

聞くことはいろいろあった、


「目的、それをお前に言って何になる。東海林千里」


そう言って、私には興味がないといった感じである。


「だとしたら、私は貴方を倒してその弓矢を回収しないといけない。」


「何故?」


「被害は、増やしたくない。」


無差別にスタンド使いを増やした結果、アンジェロのような事件が起きたらどうなることか。

私は、ナイツ・ペンタクルスを出した。


「……それが、お前のスタンドか」


なんですぐに気付いたのかと思った。


影がスタンド、となるとまず気付かないはず……


「なんで…実体化しているの?」


『馬鹿か、主人は。ただの影になっているのは光がある場所のみだ。』


そんな説明は一言も聞いていない。

能力をきちんと把握していない私がいけないのかもしれないけれど。


「実体化したからって変わったことはあるの」

『殴る、ける、瞬間移動が追加ってところだ』


「簡潔にありがとう」


闇は影の集合体、いくつもの影が重なり合ってできているならここは私にとって有利。

ナイツ・ペンタクルスをすぐ近くまで移動させ、殴ろうとした時だった。


「お前も、俺の求めていた能力を持つスタンド使いではなかったか。」


てに無数の小さい穴があく。


音は、なかった。


「〜っ……なに、一体……」


『スタンドが傷つけば主人も傷つく……それも知らなかったか……』


聞いていないのだから知らない。

……だとしても、この攻撃は何なんだろう。無数に小さな穴、そこからは血が流れ始めている。

じわじわと来る痛み、

これ以上はとペンタクルスを私のもとまで戻す。


「退くか、いい判断だ。攻撃範囲が 今の位置までだったらな 」


今の位置、と聞き嫌な予感がした。


そう、ここまで距離があいていても意味がないとしたら。



「これで終わりだ、千里」





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