被害 [ 16/78 ]
「…来るにしても時間は考えないのか」
「すいません、なにしろバイト帰りなもので…」
と言ってもなんで私いつの間にか露伴先生の家に来てしまうのかわからないのだけど。
あの日以来、時間ができると露伴先生の家に行く。何故かわからないけれど気づけば来てしまう。
『〜♪』
いったい自分はどうしてしまったんだろうと思っていると、ケータイが鳴った。
「鳴っている」
「メールみたいです。…莉緒さんか」
正直嫌な予感しかしない。
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送信者:莉緒さん
件名:無題
本文:
千里ちゃん?
さっき由紀と司と承太郎とで
歩いてたら見かけたんだけど
もしかしていま
露伴先生の家?
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「特定されてる!?」
メールを見て叫んでしまった。
それどころか驚いてケータイを落としてしまった。
「落としたぞ?そんなに驚くような「済みません露伴先生もう帰ります、手遅れになる前に帰ります」手遅れ?いったい何が」
速攻でメールにもう家ですがと返信をする。
「そんなに慌てるようなことでもあったのか?」
「慌てるっていいますか、露伴先生巻き込まれますよ良からぬことに」
「良からぬこと…?」
『〜♪』
もう返信が来た。
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送信者:莉緒さん
件名:RE:
本文:
えー、そうなの?
もう露伴先生の家に
着いちゃったんだけど
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「露伴先生逃げましょう、裏口でも何でもいいんで今すぐ逃げましょう本当に」
「逃げる?どうして?」
「いや、本当に後悔しますこのままだと確実に」
「こんなに面白そうなことから逃げるなんてもったいないだろ?」
「面白くないです、真面目に面白くないです」
露伴先生は何を言っているのか、
もう逃げる以外ないって言うのに。「そうそう、せっかく面白そうなんだから」
出た
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