-->避けろ!助けろ! | ナノ ▼22 本日、水に難あり


ハイプリエステスを倒した私たちは、エジプトに上陸し、現在砂漠にヘリが来たのに気付いたところだった。


「スピードワゴン財団のヘリだ…降りれる場所を探している」


スピードワゴン財団と言えば、日本でホリィさんの看病と護衛をしていたはずだ。


「まさか今度はあのヘリに乗るんじゃねーだろうなあ」

承太郎が言う。が、違う。

ここにヘリが来た理由はひとつ。


「「助っ人」を連れてきてくれたのだ」


そう、この旅の重要な。

「「助っ人」ってことは当然スタンド使いってことか?」


「「ザ・フール」のカードの暗示をもつスタンド使いだ」

ザ・フールときき、ポルナレフは頭の悪そうなカードと笑った。

それにアヴドゥルさんがポルナレフでは勝つことは出来ないと言い、言い争いが始まる。


「もう、こんなところでケンカしなくても…」


そうこうしているうちヘリが着陸した。


ヘリの操縦席が開き、二人の男が出てくる。

場が一気に静まり返る。だがどちらも助っ人ではない。


「Mr.ジョースター、ご無事で…」

「わざわざありがとう、感謝する」

ジョセフさんと二人の男があいさつするなか、承太郎がどちらがスタンド使いなのかを訊いた。


「いえ、我々ではありません。うしろの座席にいます。」

うしろの座席と聞いて全員の注目がうしろにいく

が、誰もいない。

「おいおいいるってどこによッ!とてつもなくチビな野郎か!?
でてこいコラァ!」


ポルナレフは誰もいないうしろの座席を叩く。

「近づくなッ!性格に問題があるといったろーッ」

ジョセフさんの制止の言葉は少し遅かった。


「おわああああ、こっこっこっこっこいつは―ッ」


イギーです。イギーがポルナレフに飛びかかった。

回避する間もなく顔に引っ付かれて髪をむしられていた。

「犬!」

「犬だと、まさかこの犬がッ!」


カキョも承太郎も、まさか犬が助っ人とは思ってなかったみたいで、驚いていた。

「そう、この犬がザ・フールのカードのスタンド使いだ。
名前は「イギー」人間の髪の毛を大量にムシリ抜くのが大好きで、
どこで産まれたのかは知らないが、ニューヨークの野良犬狩りにも決して捕まらなかったのをアヴドゥルが見つけてやっとの思いで捕まえたのだ」

やっとの思い…アヴドゥルさん、お疲れ様です。


「ああ、そうだ思い出した。髪の毛をむしるとき人間の顔の前で「へ」をするのが趣味の下品なヤツだった」

…ジョセフさん、言うのが遅いです。


「このド畜生ッ!こらしめてやるッ!おどりゃあーっ、チャリオッツ!」

ポルナレフが怒ってチャリオッツを出すと、イギーもスタンド、ザ・フールを出して対抗した。


「かっこいいー!」

「これが「ザ・フール」か…」

チャリオッツの剣がザ・フールを切り裂く。
しかし、ザ・フールは砂のようになりそれをかわした。

そのうえ剣を取り込み砂をかためる

これはチャリオッツには圧倒的不利だった。


「簡単に言えば、砂のスタンドなのだ。」

アヴドゥルさんがポルナレフでは勝つことが出来ないと言った意味が良くわかった。


「うむ…シンプルなヤツほど強い…俺にも殴れるかどうか…」

「本当に。私も溶かせるかな…」

スカイ・カップにいける?と訊こうとしたけど、イギーとは戦うことはないのでやめておいた。


「おい!助けて!この犬どけてくれーっ」


そんなこんなしているうちに、いつの間にかポルナレフは負けてた。




このままでは流石にアレなので、アヴドゥルさんが最終兵器コーヒーガムをスピードワゴン財団の人から受け取って、イギーの方に向けた。

それに直ぐイギーは気づき、大好物のコーヒーガムに一直線に走ってきた。


「アヴドゥルさん、箱の方はヤツの見えないところへ隠してッ!」

時スデに遅し

「し…しまったッ!箱の方をとられたッ!」


イギーはガムのたくさん入った箱の方を奪うと、紙ごと食べ始めた。


「わー、食物繊維までとってるのかー」

「…莉緒、絶対にそれはないから。
…それにしてもこんなヤツが助っ人になれるわけない。」


カキョはそういうけど、イギーはこの後ちゃんと活躍する。

大切な仲間になる。







bkm
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -