-->避けろ!助けろ! | ナノ ▼21.本日、再開と潜水艦



「すっごいきれ―っ!!」

「そんなに身を乗り出すと落ちるよ。」

いいや、この際落ちてもいい…いや、やっぱりいやだ。
こんなところで落ちて皆に迷惑はかけられないし。


「おいじじい…おかしいな、方角が違ってるぜ…まっすぐ西へエジプトへ向かってるんじゃあないのか?」


この船が向かっているのは無人島だった。


「この旅にとって、ものすごく大切な男なんだ…」

アヴドゥルさんですねわかります。


そして船は無人島についた。



みんなホントに演技がうまい。

ポルナレフが気まずくなり離れて少したつと、私たちは笑っていた。


「でも、みんなあんなに演技うまいとポルナレフが少しかわいそうだったよー。」


みんなに言って、ハッとした。やってしまった。


私、誰からもアヴドゥルさんが生きてるとか聞いてない


まだ誰もあの発言に疑問はもって…

「…なんでお前さっきのが演技とわかった?」

気づかれた…承太郎がすぐに気付いた。
うまく流れそうだったのに


「花京院が莉緒に言ったんじゃあないのか?」


「いえ、言ってません」


まずい、あーもうなんで言っちゃったんだ…


「わかんないのはポルナレフくらいだよ!みんな演技とはいっても不自然な感じあったし、私の洞察力をなめないでよね!」


無理がありすぎた?


「そうか…二人を驚かせるとおもったんじゃが…莉緒にはきかなかったか」


あれ?いけた?


「まあ、即興でしたから」


「莉緒の洞察力をなめすぎたな」


…いけたみたいです。よ、よかった。これからはもっと発言に気をつけないと。


知ってるからって余計なことを言うのはまずすぎる、



「ポルナレフ!どうしたのその傷、大丈夫!?」


ジャッチメント戦の後なのだろう、ポルナレフは傷を負って帰ってきた。


みんなで何があったのか、心配したとか、スタンド使いにでも会ったのかと訊くけど、そんなのはどうでもいいのか、ポルナレフはなんかすごく楽しそうだった。


重大発表:アヴドゥルさんが生きていた。

反応:そんなこと初めから知ってますが。


アヴドゥルさんに普通に挨拶するみんなを見て、ポルナレフはポカーンとしていた。

いや、本当にかわいそうに。

実際なかなかひどいよね、うん。


「インドからの旅はどうだった?」

「敵にはまだわたしが生きていることは気付かれていないはず」


まあ、そんなポルナレフはスルーしてジョセフさんたちは話を進める。


「おい、ちょっと待て、おまえら」

だが断る、と言わんばかりにみんなスルーしてアヴドゥルさんと話す。

「こら!待てといっとるんだよッてめーらッ!」


はい怒ったー。

ここでさすがにネタばらし、インドでは死んでなかったことを話すと、ポルナレフはめちゃくちゃ驚いてた。
「て…てめーらインドからすでにアヴドゥル生きてるってこと知ってやがっておれにだまってやがったのか?花京院ッ!てめ―もかッ!」


「ポルナレフは口が軽いから敵に知られるとまずい、君にはずっと内緒にしていようと提案したのはこの僕だ…」

ところでこれ、よく考えると私も口軽いって見られてたのかな?
それはいやだ。


「莉緒ッ!お前は知らなかったよな!」

「知ってたよ―残念だけど」

まあ、この島に着いてからなんだけど…とぼそっと付け足す。

「なんだよ、おまえも口が軽いって思われてたんじゃあねーか。」

ポルナレフ、おいやめろ、それは私は気にしているんだ。

「それは違うぞ、ポルナレフ」

「ジョセフさん?」

違う?なにが違うの?







bkm
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