-->避けろ!助けろ! | ナノ ▼12 本日、希望と船と猿




「や…焼き鳥…焼き鳥がぁ…」


「…一体どんな夢を見たらこんな寝言出るんだよ…」


「莉緒、起き「うぁ…焼き鳥に襲われる夢みた…」



「「「……」」」





今日はきっと厄日です。



船は爆発するし、焼き鳥に襲われる夢みました。


もうだめだ、今日はいやな予感しかしない。


「まったく…寝癖がついてる。」


そう言うとカキョは私の髪の毛をとかしてくれた。


「えへへ…ありがと。」


なんか、照れる…この距離。


「莉緒は女の子なんだから、そういうことは気をつけないと。」


…あれ、この感じは恋とかそういうのじゃなくて、この感覚は…



「カキョ…お母さんみたい。」


「なッ!?お母…」


私の発言にみんな笑っていた。


とくにポルナレフが一番笑ってた。

承太郎まで少し笑っていた。これは珍しい。




「た、たしかにお前らのやり取りは親子だったなッ!」


「莉緒、もっと他に…せめて、兄とかじゃだめなのかい?」


「いや、やっぱりお母さんだと思う…ってうわああああ!!」


話していてふとボートの正面を見たとき、突然、大きな船が目の前に現れた。


これは家出少女が思い切り水を吹くのは仕方ないくらい急な登場だった。


「ど、どうしたんじゃ突然「ジョセフさん!目の前に船っ!」



突然叫んだものだから皆に驚かれた。


目の前の船を見て、皆喜んでいた。救助信号をみてきてくれたとか。


皆が船に乗り込もうとしていたとき、一人だけなにかを考えていたのは、承太郎だった。



「承太郎、何を案じておる?まさかこの貨物船にもスタンド使いが乗っているかもしれんと考えているのか?」


そんな承太郎に気付いたジョセフさんが訊く


「いいや、タラップがおりているのになぜ誰も顔をのぞかせないのかと考えていたのさ。」


承太郎が言うとジョセフさんもそれがおかしいと気づくが、そんなのお構いなしにみんなは船に乗り込んでしまった。



結局皆で船に乗り込むことになった


「つかまりな、手を貸すぜ」


不安定な足場。

ボートに残っているのは家出少女と私だった。


承太郎は家出少女に手をさしのべた。


あら優しい。でも家出少女はジョセフさんに抱きつく。ナイスジャンプ力。


「やれやれ」

「あはは、振られてる!」


そう言いつつ、私は承太郎の手に掴まってボートから降りた。


「私が借りてもいいよね?」


「もう借りてんじゃねーか。」


また私はあはは、と笑うと船に乗り込んだ。


その船はとても奇妙だった。誰もいないのに正常に動いている計器に機械類、唯一いるオランウータン。


でも正直私にはそれもこれも関係なかった。


「さて、そこのクレーンは溶かせるかね、スカイ・カップ」


『勿論』


それはよかった。これで、この旅に出た理由の一つが達成できるかどうか試せる。


さて、そろそろか…


私は水兵さんたちの近くに立った。


「アヴドゥル!莉緒!そこの水兵が「スカイ・カップ!」


ジョセフさんの声が聞こえた瞬間にスカイ・カップで、クレーンが飛んでくる位置に壁を張るとクレーンは壁に当たり、溶けてしまった。






bkm
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