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▼27 本日、館に突入!−ゲーム対決−




(三者視点)館一階

10分待って何の合図もなければ館に火を放て。

そうジョセフが言って穴はふさがった。

追って助けに行きたいが、残された者は10分間は外で待つことにした。


『莉緒から伝言よ、貴方達』


「ッ!こいつは莉緒のスタンド!?」

射程距離外なのになぜと、ポルナレフとアヴドゥルは驚いていた。

スカイ・カップはそんなことは無視して話を続ける。


『ポルナレフ、アヴドゥルさん、スカイ・カップはきちんと上の階でも発動できたみたいですね。』

莉緒の声、驚いていた二人だったが、とにかく莉緒の話を聞くことにした。

「そちらは大丈夫か?」

アヴドゥルがまずは無事を確認する。

『大丈夫です。落ちたからと言ってもけがはしていないし、捕縛とかされたわけでもないです。
本題に入りますが、二人に忠告することがあります。
まず
この後10分たって何も合図がなくても、館に火を放つ気…ありませんよね。』


莉緒の言葉は当たっている。

なぜわかったのか、何故そう思ったのか

しかしそれに驚いたのはポルナレフだけだった。

「…たしかにこのまま10分がたったら館に突入しようと考えている。
忠告はそれをやめろということか?」


『いいえ、止めても無駄なことくらいわかってます。
私が言いたいのはこの館でのことです。

突入して出会うであろうスタンド使いは二人、一人は取るに足らない、すぐに倒せます。
ですがもう一人はあまりに厄介です。どこから構わず出てきて一発で殺せる攻撃を仕掛けてきます。
位置はイギーの鼻でもアヴドゥルさんのスタンド能力でも探知できない。
でもそんな敵にも弱点はあります、DIOと同じく日光です。どうにか本体を陽のあたる場所まで誘いこめば倒せます。
落書きを館内で見つけたら、すぐに戦闘態勢に入るようにしてください。悠長にしていると


死にます』


ここまで言うと、今まで黙っていたポルナレフが口をはさんだ。

「それが本当だとして…それが分かるお前は何者だ?莉緒」

『…今はまだ言えない。』

ポルナレフのその質問に莉緒は答えることができなかった。

「聞いてやるな、ポルナレフ。
お前がそう言うのならそのことすべて気をつけよう。」

アヴドゥルがポルナレフに言うと、どうやら納得したようで

「……わかった、今は何も聞かねえがおめーを信じるぜ。
その代わりこれが終わったらきちんと話せよ?」


と言った。

『…そろそろこっちも戦わなきゃいけないみたいなのでこれで。
…生きてこの館で会いましょうみんな。』


これで、大丈夫だよね?

いや、大丈夫だよ。

信じてくれたなら、大丈夫だよ。


私はそう、自分に言い聞かせていた。


そんな中こちらでは、ゲーム対決ということになっていた。


「ひとつ言っておきます
最初に私と勝負するのは花京院か莉緒…あなたたちを希望します」

まさかのご指名。

その言葉にこの場にいた全員が驚く。


「おい…どういうことだ?
腕にやつのスタンドをつけられたのはこのオレだ……
キサマと闘うのはこのオレというのがスジだぜ。」


承太郎がいうが、

承太郎とは血のつながりのない私たちは急に魂をかけるのはいやだとか言われるのは困るからという理由で戦う相手を変えるつもりはないらしい。


…そんなこと言うわけないのにね!

「なら私がやってあげるよ!「いいや、最初は僕が相手をする。」

止められた。

「何言ってんのカキョ!私やるよ!!
マ○オ一面高速クリア対決とかできる気が」

「ゲームはこの『F−MEGA』で……
対戦を希望したいが」

なんか私スルーして話が進んでいる。

泣きたい。
「…話がかみ合ってないようですね。
どちらでもわたしは構いませんが、」

スルーされてなかった!

え、敵なのに気を使ってくれたの?

ならありがとう

「じゃあ私がマ○オ高速対決を「「魂」を!かけよう!」「グッド」ってえええええええええ」


ちょっと、結局!?結局なの!?

一瞬でも感謝した私はバカだったの?

「わしの『ハーミットパープル』で調べたが
このTVやマシンやゲームソフトにはいかさまはない…
世界中どこにでもあるTVゲームじゃ」


「兄とはちがう、イカサマはしませんよ」


全員私スルーですか、そうですか。

「ちょっと待ったテレンス・T・ダービー!私の話を聞け!!」

このスルー状況下にいらだち大声で言った。


「なんですか…一体」

「私と賭けなさい!」


一瞬この空間が沈黙する。

「い、いったい何を言い出すんじゃ莉緒」

最初に口を開いたのはジョセフさん。

「莉緒、君は何を言ってるんだッ!
その賭けに負ければ最初に見た人形にされるんだぞ!?」

「賭けるのはこのゲームの勝敗、私はカキョが勝つほうに「魂」を賭ける。」


みんなに止められるけど、私はやめない。

「グッド
良いでしょう、その賭けにわたしは乗ります。もちろん私が勝つ、に。」


交渉成立。

「なんてことをしてるの、君は」

「別に、だってカキョが負けるわけないって思ったから。」


原作では負けるのは知っている。


でも


きっとこの運命のカキョなら勝つって思ったから。



「あ、でもひとつ言っていい?
スタートダッシュとコースアウトの裏技には気を付けてね」


「…君やったことあるよね、このゲーム」


「ううん、全然」



笑ってごまかした。




そして、ゲームは始まった。







bkm
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