-->避けろ!助けろ! | ナノ
▼ 26 本日、ひとつの決意




川、川だ。


走り続けて数十分。

きっともう交戦しているだろうし前足は失ってる…


なんで、なんでもっと早くに気付かなかったの!?

あんな考えても答えが出るようなことのないことばかり考えて、イギーの危機を忘れる。

最低すぎる。本当に。


助けられたのに、運命を回避できたのにみすみす目の前でチャンスを逃した。


イギーを見つけることができたら、すぐにスピードワゴン財団に電話をして…


いずれにせよ、イギーをはやく見つけないことには何も進まない。

…大きな川、多分この川なのに。


見つからない、戦っているのは水中だから?

それとも…原作から大きくねじ曲がってしまった?


そんな時だった



『ドド――――ン』

すぐ近くの川からすごい音がして振り向く。

川には水柱が立っていて、すぐにその川にはイギーが居るのが分かった。


「イギー!!」

私は服がぬれるのも何もかも気にせずイギーのもとまで泳いだ。

ああ、私のせいだ。

この旅が終わったら消えるのが何?

私は元々、みんなの運命を変えるために来たんだ!


「イギー!しっかりして!!」


意識はあるみたいで、うっすらとあけた目で私を見て、今さら来たのかとでもいいそうな顔をしていた。

とにかく、川から上がって私は電話を探した。

連絡を取り状況を説明すると、彼らはすぐに来てくれた。




病院について、医師に診てもらい、

とにかく、手当はしてもらえた。

その後日

本来ならここで入院すべきなのに、イギーは動けるようになった途端外に出て行った。

「……」

私は、その様子を黙って見た。

もしここで無理に止めておけばイギーは死なないのかもしれない。

でも、このイギーの行動は変えられない運命。

そんなイギーを見て私は決意した。


このさい、自分なんかどうでもいい。

始めの目標の通り、この決まった運命を変える。

それ以外はもう、どうでもいい。


「それが…私のするべきことだよね、スカイ・カップ」


いつもなら答えを返してくれるスカイ・カップは、何も言わなかった。


でも関係ない。

私のするべきことは決まったから。


「イギー!待って!」


イギーとともにみんなのもとに戻るのだった。








bkm
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