-->避けろ!助けろ! | ナノ
▼ 26 本日、ひとつの決意
川、川だ。
走り続けて数十分。
きっともう交戦しているだろうし前足は失ってる…
なんで、なんでもっと早くに気付かなかったの!?
あんな考えても答えが出るようなことのないことばかり考えて、イギーの危機を忘れる。
最低すぎる。本当に。
助けられたのに、運命を回避できたのにみすみす目の前でチャンスを逃した。
イギーを見つけることができたら、すぐにスピードワゴン財団に電話をして…
いずれにせよ、イギーをはやく見つけないことには何も進まない。
…大きな川、多分この川なのに。
見つからない、戦っているのは水中だから?
それとも…原作から大きくねじ曲がってしまった?
そんな時だった
『ドド――――ン』
すぐ近くの川からすごい音がして振り向く。
川には水柱が立っていて、すぐにその川にはイギーが居るのが分かった。
「イギー!!」
私は服がぬれるのも何もかも気にせずイギーのもとまで泳いだ。
ああ、私のせいだ。
この旅が終わったら消えるのが何?
私は元々、みんなの運命を変えるために来たんだ!
「イギー!しっかりして!!」
意識はあるみたいで、うっすらとあけた目で私を見て、今さら来たのかとでもいいそうな顔をしていた。
とにかく、川から上がって私は電話を探した。
連絡を取り状況を説明すると、彼らはすぐに来てくれた。
※
病院について、医師に診てもらい、
とにかく、手当はしてもらえた。
その後日
本来ならここで入院すべきなのに、イギーは動けるようになった途端外に出て行った。
「……」
私は、その様子を黙って見た。
もしここで無理に止めておけばイギーは死なないのかもしれない。
でも、このイギーの行動は変えられない運命。
そんなイギーを見て私は決意した。
このさい、自分なんかどうでもいい。
始めの目標の通り、この決まった運命を変える。
それ以外はもう、どうでもいい。
「それが…私のするべきことだよね、スカイ・カップ」
いつもなら答えを返してくれるスカイ・カップは、何も言わなかった。
でも関係ない。
私のするべきことは決まったから。
「イギー!待って!」
イギーとともにみんなのもとに戻るのだった。
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