-->避けろ!助けろ! | ナノ
▼20 本日、夢の中で逢いましょう




「―って、え?」

「おっ、莉緒まででてきたぜ。」


周りを見回す、なんだか楽しそうなポルナレフ、慌てているカキョ、犬の死体、

そして何よりここ観覧車。


わあー憧れていた世界の人たちと乙女の夢観覧車に乗ってるなんて素敵♪


「じゃないよ!!なんで寝た!私なんで寝た!?今すぐに起きろッ!!」


思いっきり頬をつねるも起きない。いたい、ものすごく痛いのに…っ

「おいおい、出てきて何いきなり狂ってんだよ?」

「何言ってんの!ここスタンドの世界だよ!?そりゃあ狂いたくもなるし早く起きたいよ!!」


ここではもう何言ってもいい気がした。

だって起きたらもう何も覚えてないし。

「は?何言って…「莉緒、どうしてキミがそれを!?」


ポルナレフはここまで言って理解ができていないようです、困り者です。


「知ってる知らないはこの際いいの!スタンドも出せないこの世界からどうにかして起きて出ないと…」

とりあえずスカイ・カップさんは仕事してくれませんでした。試したけど。


「本当だ…ハイエロファントが出てこない…」

「そりゃあそうだろ、夢なんだから」


「そうじゃなくて、相手はスタンドでこっちはスタンドなしだよ!?死ぬよ!」


だ…ダメだ、ポルナレフがいまいち危機感を持ってくれない…。


『ラリホォー、本当ッ!頭の悪い野郎だぜッ!』

後ろで声がした、冷や汗が止まらない、逃げたい。


「もうヤダこの世界」


犬の死体の傷口から、死神13が出てきた。



死神13は出てきて早々にポルナレフの首根っこを掴み、持っていた鎌を向けた。


「ポルナレフッ!!」


『まずはひとり…夢の中で死ねるなんてロマンチックだと思わないかい?』

いいえまったく、恐怖でしかありません。

てか、そろそろジョセフさんがポルナレフを起こしてくれるころだった気がするから大丈夫…だよね?


『ラリホォ〜』


ついに死神13がポルナレフを切り刻もうとしたとき…

ポルナレフの姿が消えた。

良かった…ちゃんと起こしてもらえたのか…

『ラリホー、まぁいい…どうせ…目を醒ましたところで記憶は消えてるんだからな…また眠ったところを殺ればいいのさ
さて莉緒…次はお前だ〜ラリホーっ』



…え、私!?




いや、ここたしかカキョが狙われ…あぁ、原作捻じ曲げてるからかぁーそっかー…


大ピンチでございます!!


「や…嫌っ」


観覧車って狭いね、逃げれる気がしないってか、もう隅に追いやられました。

ホラー映画をリアルで体験したらこうなるんだな。


終わった。


死神13の手は私の首に伸びていた。


誰か起こしてください、それが私の望みです。


「莉緒ッ…」


と、その前に引っ張られた。美味く死神13をすり抜けることができた。

手を掴んでいたのはカキョだった。


「大丈夫かい?」

「…な、なんとか。ありがと」



カキョが居なかったら死んでた、真面目に。


「とにかく、さっき起きたポルナレフがいずれかを起こせば…」

「ダメだよ、それはできない。起きたらこの夢の出来事は記憶から消えちゃう。」


まったく…どうせ寝てしまうのだったらスカイ・カップ出しておくべきだった。


…まずは誰かが二人を起こしてくれたりするまでここを耐えしのがないと…








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