-->避けろ!助けろ! | ナノ
▼17 本日、夢で見た過去



カルカッタとは違ってかなりいい街なんじゃないかな。

色々買い物しつつ、街の風景を見る。


「…良かった。」


「え?」

街を歩いていたときカキョが言った。ふと立ち止まる。


「あの時、一瞬君が死んでしまったかと思った。もう、目を覚まさないかとも…」


…カキョには悪いことをしたなと思った。


「ごめん。」


とりあえず謝った。


「君は本当に…初めて会った時から無茶ばかりしていた。だから、またこんなことが起きそうで心配だ。」


初めて…あぁ、初っぱなからエメラルドスプラッシュをくらった思い出が。


「次は気を付けるよ。…出来る限り」


小声で呟いた。だってそれなりの危険はおかさないと死の回避はできないし。


その時、パトカーの音が響き始めた。


「…なにかあったのかな」

「多分…」

すごく…ジョセフさんの予感です…。


そんなことは言えず店を見て歩く。


中途半端なところで出会うのが一番いけない気がする。


どうしようか、と悩みつつ歩く、下手に会って勝てる運命をねじ曲げてもな…


「莉緒?」


いや、ここはあえて本体を叩きにいくのも…





「莉緒「は、はいなんでしょうか!?」


あ、話しかけられていたのに気づかないとは、なかなかに集中しすぎた。


「これ、」


「え?」


なんか可愛い袋。開けていい?と許可をとってから開けると、綺麗な緑色のリボンが入っていた。


「ええっと…これはなんでしょうか」


いや、まてこの突拍子のない展開はなんだ。



「莉緒は髪が長くて結んでいるのに髪飾りも何もしていないから勿体ない気がしてさ。」


つまり、いわゆるプレゼント?


いつの間に、買ってましたかと訊くと、私が上の空モードの時らしい。


「…に、似合ってる?」


せっかくなのでその場でつけてみる。これで似合ってなかったらどうしよう、


「やっぱり、思った通りよく似合ってる。」

カキョが笑顔で言う

顔が熱い。絶対に顔が真っ赤だ。


「後で冗談とかいったら泣くからね…」


「言わないって」


カキョの顔が見れなくなってきた。とても恥ずかしいわけでして。

とにかく話をずらしたくて。


「か、カキョ…なんかデートみたいなんですが…」

そらすどころか直球!!何をいってる私!




「あれ?違ったかな?」


「はえっ?!」


あああ、完全にペースがあああ…


からかわれてるんだよ、冷静に、KOOLになれ私よ。


素数を頭の中で数えだすと、


「なッなんだーッこいつは!」


ポルナレフの声が近くで聞こえた。


そっちに向かうと、ジョセフさんとポルナレフが居た。そこには、ネーナと思われるものも。


うん、女は化ける。






「だから言ったじゃん、女は化けると」


「あれは誰も予想つかねーだろ」


ジョセフさんが警察におわれていることもあり、早々に車でパキスタンに行くことになった。


「それにしてもどうしたんじゃ、莉緒急にリボンをつけ始めて。」


「に、似合ってないですか!?」


「いや、よく似合っておるぞ。」


ジョセフさんに頭を撫でられた。似合っててよかった。


「でも、つい最近じゃろ?つけ始めたのは」


「き、気のせいですよ!」



私のこの状態に助手席に座っていたカキョが笑っていた。


だ、誰のせいかな!?




何にしても、私がカキョに対して妙な感情があると気付きだしたのは、ここだった気がする。




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