-->避けろ!助けろ! | ナノ
▼12 本日、希望と船と猿



「チッ!止まれ!!」


猿を止めようとはするものの、こっちは守るので精一杯だ。


「きゃあああぁぁ」


家出少女の悲鳴がこだまする、でも大丈夫だ。


ドゴンと鈍い音がした。


「JOJO!」


「てめーの錠前だぜこれは!」


そう、承太郎が来てくれたから。


「承太郎!その猿がスタンド使いだよ!!」


「やっぱりそうだったか…」


承太郎がスタープラチナを出し、猿を殴る。


決まった!と思えるけど…たしかこれは…


「承太郎後ろ!!」


叫んだ時には、遅く、扇風機のプロペラが承太郎の肩に刺さる。


「なぜだ…なぜ…こいつの『スタンド』が見えないのだ?どこにいるんだ?」


そこからはほとんど猿のターンと言えた。


助けようにも、こっちにも攻撃が来るため援護のしょうがない。

攻撃がおさまったのは、猿が壁にめり込んで消えたときだった。


「承太郎!肩大丈夫なの!?」


「おい、いまのうちにそいつも連れてボートに戻れ。」


ケガスルーですか?いや、そのまえに言葉のキャッチボール。



「…わかった。けど後でちゃんと応急手当はさせてもらうからね」

「後でな…。」


…イマイチ信用ならんがいい。


「皆さん、ボートまで戻るので私から離れないように行動してください」


承太郎と別れ、ボートまで向かう。


「ちょっと!JOJOを助けないの!?」


その途中家出少女が私を怒る。


「なにか言いなさいよ!仲間なんじゃないの!?」


「…確かに、助けに行きたいよ。心配だし、Uターンしたいくらいに」


「じゃあ…!」


「ただ、そういう気持ちよりも必ず勝ってくれるって信じる気持ちのが強いんだよ、お嬢さん」


それ以降は家出少女はなにも言わなかった。


多分…わかってくれたよね。



甲板にでると、ジョセフさんたちが倒れていて、かなり消耗していた。


「ちょ、ちょっと大丈夫ですか!?」


でも、甲板に埋まっているホラー状態じゃないってことは、承太郎はあれを倒したってことか。


「なんとかな…承太郎はどうしたか知っているか?」


「無事にスタンド使いを倒したみたいです。」


圧迫された人の応急手当とか知らないからどうしようかと考えていたら、承太郎が戻っていた。


「承太郎!!」


無事そうでよかった、と思っていると、



「ゆ、歪んでいる…わこの船グニャグニャになってるわ!!」


家出少女が言ったのでハッとする。


「えっと、この船はスタンドで、スタンド使いは倒した猿…つまり」


「この船はもう沈むぞ…脱出するぜ…乗ってきたボートでな。」


この後はもう急いで、ボートに乗った。


船は跡形もなく消え去った。


「これが…タイタ○ック」


「だからそれ違うぜ。」


またポルナレフに独り言聞かれてた、死にたい。


私は、この戦いでひとつの希望が見えていた。


この世界の死は回避できると



だから…きっと… 。


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