-->避けろ!助けろ! | ナノ
▼12 本日、希望と船と猿
「おぉ…危ない危ない」
きれいに溶けたクレーン、生き残った水兵を見て私は確信できた。
私がうまくやれば、この世界の死は簡単に回避できると。
「だれもさわらないのに…」
クレーン操作レバー付近に居た水兵さんたちが騒がしい。
でも今、私の耳には入らなかった。
「莉緒!大丈夫かい!」
「あ、おか…カキョ、大丈夫だよ」
初めて、原作での死を回避させることに成功したことに喜びをかんじ、ぼーっとしていた私に声をかけてくれたのはカキョだった。
「同じように近くに居たのに気づかなかった…よく対応出来たな」
「いやぁ、なんか勘と言いますか」
ついやってしまった行動のように誤魔化すのは難しいね。
この船は危険、そうわかり、ジョセフさんは水兵さんたちに機械類には触れないように言うが…絶対にいうこときかない予感。
そして、家出少女に
「君に対して、ひとつだけ真実がある。我々は君の味方だ。」
そう言った。
二組に分かれて敵を見つけることになったけど、私は、一般の人も狙われているという理由で、残らせてもらった。
「んー…難しそうな機械たちですねぇー。」
「あれ?キミはさっきの人たちと行動しないのか?」
「いやあ、余ってしまって残ることにねなりまして…」
適当にごまかしつつ、襲い来るコードやら機材を壁を張って防ぐ。
スカイ・カップが人使い粗いというけど、お前はスタンドだろとスルーした。
「なッ!?オランウータン!?」
猿が檻から脱走してきたようです。
「来たか…。皆さん死にたくなければ私の後ろまで下がってください。」
直ぐに壁を張る。一瞬は猿が正面から突っ込んでこないかと考えたけど、壁に当たるのは危険と知ってかしてこない。
「…一方的にやられるって訳か…」
こちらは防戦一方、どうにもならない。そんな中動いたのは猿だった。
「―!不味い!」
シャワールームだ、そっちは。そう、家出少女が丁度シャワーを浴びていて…
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