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▼ 31 後日、バッドエンドじゃ終わらない



長い階段を駆け抜ける間、頭は会ったらまず何を話そう……それだけを考えている。

私は別れて一時間もしてないけど、その時間はとても長かった。


そして、ようやく屋上にたどり着く。


ドアを開ける前に深呼吸して、息を整える。走ったせいで少しひどいことになっている髪も整える。そうしていると、なんだか初めてカキョに会う前に一生懸命になっていたことを思い出した。自然と笑みがこぼれてしまう。


できる限り身支度を整えたら、もう一度深呼吸してドアを思いきり開ける。

そこには本当にカキョが居た。



「カキョ!!ただいま!!」


思いっきりドアを開けたのにもかかわらず、こちらにまだ気づいてないから大声で私は名前を呼んだ。


「……莉緒!?」


驚いているカキョのもとまで走っていき私は抱きついた。一時間前もこんな風にしていたのに、触れることすらとても久しぶりな気がする。


「本当に、莉緒…だよね?」


「うん、本物だよ!」


そう言うと、カキョは私を抱きしめ返してくれる。

少し苦しかったけど、とても嬉しかった。


「そう言えばこれ、忘れ物」


「あ、リボン……カキョが持っててくれたんだ。」


渡してくれたリボンを、また結ぶ。


「似合ってるかな?」


あの時のように、私が訊くと


「もちろん、すごく似合ってるよ」


カキョも、あの時のように返してくれた。


こんな時がこれからも続いて、もう絶対に離れることはない。


カキョといることは、神様だって許してくれたんだ。

この運命は、ようやくつかみ取った物



「…改めて、おかえり莉緒」


「ただいま、カキョ」


これからの未来は一切わからない。


きっと、またいろんな困難だってあると思う。


「ずっと、一緒にいよう」


でも、私の隣にはカキョが居てくれる。




だから



どんなことだって頑張るし、また運命を変える必要があれば変える。



最後に断言する


私のこれからの未来は絶対に




バッドエンドじゃ終わらない!!!




bkm
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