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  キスミ●トパッケージ記念承太郎編


キスミ●トパッケージ記念ということで販売促進小説(違)承太郎編


「ひとつで良いからください」


「断る。」


即否定をもらい、菜月は肩をがっくしと落とした。

学校の屋上、現在普通の生徒は授業中なのだがこの二人はいわゆるさぼりというやつでここにいる。


「ひ、一つくらい良いじゃないか!チョーダイよ!」


「ガキかテメーは?自分で買いに行け。」


「ほら、勝手に出たら先生に怒られちゃうー。」


菜月が棒読みで言うと、承太郎はもう返すのも面倒になっていた。

すると無視しないでと騒ぎ始める。無視するくらいならガムを一つくれという。


いっそやったほうが黙るか、そろそろうっとおしくなってきて承太郎は箱を開ける。すると箱の中には最後の一個のガムが入っていた。


「ラス一!さあ、それを早く私に……ってああああああ!」


菜月がそう言うと、承太郎はその最後の一つを普通に自分で食べた。

食べると同時にこんなのってないよと菜月はまた騒ぐ。


「やかましい……」

「ひどい、そんな目の前で……っん!?」

効果音は、ズギュウウウウウウンだろうか。それはともかくとして、口が離れると菜月は静かになる。


「……甘酸っぱい。」


口の中で広がる味に、菜月はそう一言つぶやいた。



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