-->私にとっては過去の出来事だ | ナノ

aureo esperienza



「いいだろう……『ルカ』をやった犯人は捜せなかった事にし、ジョルノ、お前が組織に入団できるよう紹介しよう。
しかしだ、もし『ルカ』をやったのがお前だとばれたときや、『ボス』を倒そうとしている事が途中でばれたときは、俺はお前を助けない。
裏切り者は誰も助けられないからな……自分の失敗は自分で償うんだ。
それ以外は、自分の腕を引きちぎったほどのお前の気高き「覚悟」と…黄金のような『夢』にかけよう。ジョルノ・ジョバァーナ」


どうやらこの話の内容から、ジョルノ君はこの人の組織、パッショーネの誰かに何かしたようだ。
だから、この人に元々は追われていた。それが何かあって追うことになった。

それはわかったとして、私はどうなるんだろう、


「お前は、まだ名前を聞いていなかったな。俺はブローノ・ブチャラティだ。」

「あ、花京院由紀です。」

「カキョウイン……。由紀、お前はいくつ死地を越えてきた?……そして、その信念は本物だ。一体この組織で何がしたいのかは分からないが、お前もジョルノ同様、そのやりたいことで『ボス』に反感を買った時は助けない。」
後の思えばこれは、多分始まりだったのだと思う。

ここが、全ての運命の分岐の上流。


パッショーネは構成員756人、このネアポリスのあらゆる会社などを支配する組織。
パッショーネとはボスの名前でなく、情熱、という意味。
組織に入るということは、あの時今から2年前世話になっていたあの人たちと同じ目線に立つということだ。

……変えるため、とかだけど、中学生にしてギャング…日本でいえばやのつく職業。
未来に戻った時このあたりの事がどうなるかわからないけれど、お父さんお母さんごめんなさい。


「ボスの名を知る者は誰もいないし、姿や顔を見た者はいない。
オレだってあった事はないんだ……ボスの下にいる何人かの幹部を介して命令を下してくる。」

ボスの正体。
それは、ソルベとジェラートが調べていたものだ。

ブチャラティの話を聞く限り、やっぱりその正体を知らないところそれを知るのは禁忌なんだという事が改めてわかる。


「だからジョルノ、由紀、おまえらの『入団』を決定する男は…『ポルポ』という名のオレに命令を出してくる男だ。この建物の中にいる。」

塀の高い壁に囲まれた建物。
日本にいても見た事はまず滅多にないけれどなんとなくこの建物が何の建物なのかというのはわかる。


「この建物って、ここは刑務所だが……」


ですよね。
イタリアの刑務所なんてわざわざ行くなんて、

不法入国とか、バレないといいんだけど…大丈夫かな?


「そうだ、刑務所だ。ポルポはこの中にいる。
ある罪で有罪になって15年は出てこない……だが彼はこの中から俺に命令を下し組織に力をふるっている。」


そんなにすごい人で、それもギャング、裏社会の人間なら……あまり認めたくはないけれど、簡単にこういう場所を出る事が出来るんじゃあないのかな?


「なぜ、と聞きたそうだが、かれは勿論その気になればいつでもここを出られる。
無罪になることだって容易だった。だがそれをしない。理由は……面会に行けば分かる。」

私とジョルノ君の表情から質問を読みとったのかブチャラティは、つらつらと話していく。
ポルポ、パッショーネの幹部。どんどんその人物像がわからなくなる。

「ジョルノ・ジョバァーナ、花京院由紀、君らはこれから彼の面接を受け、合格しなくてはならない。全てはそこから始まるんだ。
就職するのと同じさ、何にでも審査はある。どんな面接かは彼の気分次第だが……くれぐれも彼にばれるなよ」


ばれるな、というのはどのことなのか。
スタンドのことか、組織に入る理由か、組織のものをどうにかしてしまったことか。

きっと、全部だろう。

スタンドは隠しておけ、とくに組織の人間には。
ギアッチョもそんな事を言っていた。


「そうだ…聞くのを忘れていた。『スタンド能力』……とか言ってたよね?
あんたはなぜあの能力を身につけたのか?聞いていなかったが…他にもいるのか?」


「それも行けば分かる、合格すればね……。」


踏み込むのは、刑務所。
初めて会う、組織の重役。

まず、あの人たちに会うためにも、私自ら動いて行こう。



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