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私にとっては過去の出来事だ | ナノ
Un'apertura
赤い髪に、緑のリボン。
制服は学校の制服を勝手に緑色に着色して、緑のコートを羽織ったり。と言っても現在は春なわけだから、スプリングコートだ。双子の妹が同様に制服の上が指定されているものと違ったうえでコートだったりもしていたこともある。
そのため初めの方は一年生のころからこんなことでどうすると両親も呼び出されて怒られたけれども、両親が全くと言っていいほど動じなかったことと、二人揃って成績は優秀なほうだから、先生もあきらめがついたのかあまり何も言われない様になってしまった。
風紀指導の際風紀委員から多少の御小言をもらう程度だ。
受験も控える中学三年の春。高校はどこに行くのか、このままエスカレーター式に進むのかそれとも他に行くのか。
将来設計と言う物を考えていない分、とりあえずそのまま進学でと言うのが妥当なところだろう。
「寒っ……」
それにしても春先とはいえ、こんなに寒いのはなぜだろう。
スプリングコートを着ていても寒いと感じる。
早朝のせいか
いや早朝だけどこれはおかしい。
いつの間にか視界が狭くなるほど霧が出ていた。
「……どういうこと」
冬でもこの辺りで霧が出るなんて滅多にない。
視界が狭くなるほどなんてまずない。
なら、これはどういうことなのか。
スタンド使い?
霧を使うスタンド使いがいたと言う話は聞いたことがある。
……確かに、昔から親が親、知り合いが知り合いなだけあってスタンド使いに狙われたことはある。
でも、ここ数年はそれも落ち着いてきた。
だとしたら、私の考えすぎ?
そうだ、流石に考えすぎだ。霧が出るなんて日本でオーロラが観測できたことに比べたら大したことじゃあない。
そんなことよりも今日は早くに学校にいく必要がある。急ごう。
霧のなか、感覚的に覚えている通学路を歩く。
何年も通っているだけあって間違えることはないだろう。
そして、勘だけを便りに歩いていくといつの間にかまったくといっていいほど知らない場所にたどり着いた。
いや、ちょっと待ってどこここ!?
たどり着いた。じゃあない、ここどこ!?
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