-->私にとっては過去の出来事だ | ナノ

Una squadra



「……この分だと、全員居るのか?」


「な、てめーら任務じゃあなかったのかよッ」


「俺今日非番ー、さっき起きたとこ」


「オレは一段落ついたから帰ってきた。」


メローネさん、寝起きにしてこの格好。いや、突っ込んだら負けな気がするからやめておこう。

この世界には学ランで日本からエジプトまで旅した人だっているんだし。


「由紀、そっちの突然現れたのがホルマジオだ。」


「あ、由紀です。よろしくお願いします。担当は掃除と洗濯です。」


「よろしくな。掃除と洗濯……料理はしねーのか?」


「料理は毒を盛られたら困るからな。」


「ハァ?毒?」


健全な日本の女子中学生がおおよそ持っているわけもないもので警戒されていることに関して、ホルマジオさんも変に思ったみたいだ。
まあ、日本の治安状況とか、そう言うのって案外わからないもんだよね。普通のイタリア人は。


「なんでギアッチョの許嫁に俺らは毒を盛られるんだいッ!?」


「「ハァ?」」


メローネさんの言葉にギアッチョと同時に疑問符を返す。
許嫁、許嫁……ほう、許嫁。何時代の話だろうか。どこ財閥の話だろうか。


「何を言っているメローネ。」


「だって、今のこの状況ってあれだろ!リーダー、俺こいつと結婚するんだっていう結婚報告……」


「ンなわけあるかッ!」

「違います。」


これはまた飛んだ勘違いをされたものだ。
初対面の人と居て、突然許嫁かとなんて言われたことは少ない14年間の中で初めての経験だ。
大体、私はお父さんとしか結婚する気はない。何を言ってるんだろうこの人は。


「っかしーな、ギアッチョがロリコンに目覚めた。中学生か小学生そこらの女の子かどわかして自分の嫁にするつもりだって聞いたのにー」


「ほーぉ、誰だァ?そんなバカ見てェな話を垂れ流した奴は」


「イルーゾォが俺を起こしてまで言ったけど。」

「帰ってきたらメローネに言われたぜ、オレは。」


それを聞いて、リーダーさんとギアッチョはこの部屋の鏡を見た。
見たというより睨みつけた。

一体鏡に何の罪があったというんだろう。



「イルーゾォ、テメー命が惜しけりゃ3秒以内にこの部屋に入ってこい。1、2……」


走ってくる足音、ギアッチョが2を数えた時にはこの部屋のドアが開いていた。


「よくもまァ、ロリコンだの好きなこと言ってくれたな、オイ?」


「いや、だってギアッチョが女の子連れ込むとか初めて見たし……」


ドアが開いて出てきたのは……なんていうか、女の子みたいに髪をお下げに結んでいる黒い髪のお兄さんだった。
この人が、黒幕と。いやでも、この人最初から見ていたとしたらどこに居たんだろう?リビングにも人の気配はなかった。居れば間違いなくソードが反応するはずだし。

またもや、スタンド能力……気になる。


「あっれー、ギアッチョの婚約者とかじゃあなくて、リゾットがロリコンに目覚めたってオレメローネから聞いてたけど?」

「ロリコンは犯罪だ……リゾット」


黒髪のお兄さんがギアッチョから逃げようとしているのを見てると、背後に人。
びっくりして振り向くと、今度は黒い服に黒髪のお兄さんに金髪のお兄さん。

さ、流石暗殺チーム……気配遮断スキルAと言ったところか、心臓に悪い。


「今ギアッチョに殺されかかっているのがイルーゾォだ。そしてお前の後ろに立っているのが、ソルベと、ジェラートだ。……それとメローネ、お前には後で話がある。」


「えっ、ちょっとリゾットあれはジョークで「後で話がある」ハイ」


名前、覚えられるかな。……気合が必要だなー。てか、人数やっぱり多い、すごい。
こんなにたくさんのスタンド使いが居るって、杜王町以来かも。


今のところ七人?二ケタの大台に乗りそうだけど、まだいるのかな?

それにしても七人の時点で金、銀、オレンジ、水色、黒って髪がカラフルだな。
あ、私の赤入れたらさらにカラフルかも……じゃあなくて、この目の前の変な状況を見れば、この集団が個性のぶつかり合いということがよくわかる。つまり、これをまとめているリーダーさんはすごい人なんだろうな。


「リーダーさん、これでチーム全員勢ぞろいですか?」


「ああ。そうだ…「おいリゾット、ボケるにはまだはえェんじゃあねーのか?」ったらよかったんだがな。」


勢いよくあいたドアの前に立っていたのは、モデルだった。
スタイリッシュなモデル立ちしているイケメン。これはモデル以外の何物ではない。


「話は聞かせてもらったぜ、ギャングやら暗殺やら軟禁やらと物騒なワードを聞きながらもなおその態度……いい度胸してんじゃあねーか、シニョリーナ」


服装、スーツ。ようやくイタリアンマフィア!っと言った感じの恰好の人が出てきたけれど、胸元が尋常じゃ無く開いているし。
ギャングとかというより、モデルやホスト?っていうイメージだ。顔面偏差値高いし。


「えと、よろしくお願いします。あの……」


「そいつはチームの生ハ「プロシュートだッ!おいリゾット、テメー俺に恨みでもあんのかッ!?」……昨日散らかし呆け散らかして、片付けもせずに外に出ていったのはどこの誰だ?」

ワントーン低い声でリーダーさんが言うと、プロシュートさんはあれはまあ悪かったなどというけれど、到底謝罪の言葉ではない。

そして、やっぱり掃除大変そうだなって思った。




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