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マンションのとある一室が、私の恋人の家である。……と、かっこよく行ってみたけれど相変わらず恋人という言葉にちょっとした喜びと恥ずかしさを覚える私です。
さて、本日は休日。明日には学校を控えている日曜日に何をしに来たのかと言いますと、宿題を教えてもらいにここまで来ました。
いつもみたいにゲームしよう!とか、DVD見よう!とか、で、デートしようとかでもない。本当にただ明日提出期限の宿題が結局よくわからなくて聞きに行くだけ。
それというのも、承太郎が私に勉強を教えてくれないのがいけないわけで、先輩なら先輩らしく後輩に勉強を教えてくれればよかったわけで。そうすれば私の理系馬鹿が露呈することはなかったのに……。
……まあいいや。カキョのほうが優しく教えてくれそうだし、うん。結果オーライ。
と、言うわけでインターホンを鳴らす。……反応が無いので続けて二回押してみる。
いない?いや、確かに行くと言った時間より早く着いてしまったけれどそんな居ないなんてまさか。忘れて出かけちゃった?
「―――って、開いてるし。」
居るにしてもまた不用心なことに鍵がかかってなかった。
いくら日本が安全な国だからってそれはまずいでしょう……。
さすがに外出して鍵を開けっ放しってことはないと思うから居るのか。そう思っておじゃましますと室内に入るけれど、やっぱりカキョは居ない。
「留守……ですか。」
不用心極まりなっ!!これ帰ってきたら怒らないといけないレベルだよ。
……って今の私も不法侵入に入る?犯罪?どうしよう。
『何一人で百面相してるのよ。気味の悪い子……』
「そうだった!私は一人じゃなかったんだ!もう何も怖くない」
『……は?』
「いや、これからどうするべきかをご享受していただきたく……」
三人ではないけれど、二人いれば安心感。相談くらいならできる。
今すぐここを出て外で待つべきか、ここで待つべきか。
『居ればいいじゃない。普通に。』
「いやいや、このままおかえりーなんて普通に言っても変じゃない?ピッキングしたとか思われないかな?」
『じゃあ外で待ちなさいよ』
「で、でもそれまるでストーカー見たい……『じゃあ帰れ』えー」
それじゃあ本末転倒だ。私はここに何をしに来たのか。
ぐだぐだとこれからどうするべきかという事を話ているうちに帰ってきたらどうするのかを考えたほうがいいかもしれないけど……。
『あのね、貴女もっと物事はきっぱりと……』
そうスカイ・カップが怒ったように言った時、近くでガタッと物音がした。
帰ってきたとかそういうのじゃない物音が。
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