東の方角の空を見る。

たくさんの星が瞬く中、少しの間注目していると光る線を数秒残して星が流れて行った。


「あ!本当に流れた!!」


そんなこと言っている間にももう一つ流れていくのが見える。

流れるたびに、周りもざわめくのがわかる。


「綺麗だな―……」


「莉緒と見る事ができてよかったよ。僕としては。」


「私も、カキョと見る事ができてよかったよ。突然言ったのに、来てくれてありがとう。」


暗い暗い空の下。
星はいくつも流れ、空はいつもの何倍も綺麗だった。


「来年も、流星群を見れるといいな。」


「二人で、が抜けてるよ。」


「そうだね。来年もカキョと一緒に見られますように。」


そう言った私はきっと、顔が赤いと思うけど見えていないよね。


次に流れ星が流れた時、私は来年も一緒に見られますようにって願った。


「カキョってさ、流れ星になんか願った?」


「そういう莉緒は?」


質問を質問で返すのは良くないんだよ、と言いたいけどまあいいや。

「さっきのことだよ。来年も一緒に見られますようにって。」


で、カキョは?と聞くと、


「僕は、莉緒とこれから毎年一緒に見られますように、だよ。」


って答えた。


「……毎年……それって……」

なんか、いや、絶対にとんでもないこと言われたような気がする。

「解釈は、莉緒にまかせるよ」


ああ、もう。なんでこういう言葉がすぐに出てくるんだろう。



願い事変更。


これからもずっとカキョと一緒に居る事が出来ますように!



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