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普段は物腰柔らかで頭のきれる奴
「承太郎、ちょっといいかな」
だが、あのさくらんぼの食い方のようにちょっとばかしズレた事しやがる
「あぁ」
そしてそれは奴かしてみれば冗談ではない
「相談、というより聞きたい事があるんだ」
そしてこれも奴はクソ真面目に聞いているのだろう
「君は女の子を抱いたことはあるかい」
さくらんぼ以来のこいつの印象が書き換えられた瞬間だった
「なんだと…」
「だから女の子を抱いた事が…」
「ないッ!!」
そうだよね…
目の前にいる僕の始めての友人は不良だが、義理堅く硬派で優しい。
だからこれと決めた人しか愛さないと分かってはいた
だけど
「はぁー」
「ため息つきたいのはこっちだ。いきなり何があった」
あぁ、話しを聞いてくれるのか。やはり優しい。
「僕は男だ」
「女には見えねぇな」
「そして僕にも欲ってやつはある」
「あぁ…なるほど」
彼は察しがよくて助かる
「うん、まぁそういうこと」
要は彼女を抱きたいのだ。
愛してるからもっと触れたいし知りたい。だけど僕はそういう経験がないから彼女に無理させそうだし、あぁいうのは二人でよくなきゃいけない。
そうじゃないのは絶対自分が許せない。
そんなことを悶々と考えて一週間。
どうにもならなくなって今に至る訳だが
「はぁーッ」
「だからため息つきたいのは…、まぁいい。一つ聞かせろ。なんで俺に聞いた」
そりゃだって
「君モテるからそういうことの1つや2つないかと期待したんだ。まぁ、真剣な付き合いを君はすると思ってたけど…ね」
それにジョセフさんには聞きづらいし、アヴドゥルさんも同じく。
ポルナレフに関しては論外だ。
そう言えばやはり表情はあまり変えずに考え込む友人
「……そういう本で知りゃいいだろ。」
「恥ずかしいよ」
あれ、なんか怪訝な表情された。
変な事言ったかな
「お前、……はぁ、ついてけねぇ。」
立ち上がり背を向けて歩きさった彼に声がかけられなかった。
「はぁぁぁぁあ゛つ」
呆れられたか
無理もないか、
これは意気地がなさすぎるか
だけど彼女を傷つけたくない
本当にそう思っているが言い訳がましいかな?
どうすればいいんだ
…………………………
普段は物腰柔らかで頭がキレる奴
だがズレた事を冗談抜きにやる奴
突拍子もない質問をしてきた奴が今
正座をしたまま机に顔を突っ伏してる
「花京院」
「あれ、承太郎?」
大丈夫かこいつは。本気でキてる
「家に帰れ」
「えっ、あぁうん。そうだねおじゃまし過ぎ「莉緒を向かわせた」」
「なっ!?」
「考えるだけ無駄だ。」
「でも」
「行きゃ分かるさ」
それとも俺が連れ帰ってどうにかするかと言えばエメラルドスプラッシュを打って帰っていきやがった。
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