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「102回目」
「そのメモ、いい加減やめろ」
「だが断る」
今日は交差点には現れず、帰り道の裏路地で死んでいた。
ビルから転落死
裏路地に彼は倒れていた。
この土地以外にも行っているとは言ってもここに来すぎだろうと思う。
「高いところに居れば転落死、道を歩けば轢死、だいたいパターンが読めてきたな」
「……そのパターンをお前が知ってどうする?」
ディアボロは私を呆れた顔して見ていた。
「パターンがわかれば避けれるんじゃないかって」
「パターンがわかったところで避けられた試しはない。
それに、これは永遠に続く訳じゃない」
永遠に続く訳じゃないと聞いて、だったら早く終わらせればいいと私は思った。
その方法が、あるなら。
「この能力を使ったやつが死んだとき、繰り返しは終わる」
気の遠くなる話だった。
この言い方からすれば、この人に能力とやらを使ったのはよぼよぼのおじいさんと言うわけでもない。
だったらただひたすら時を待つしかない、だろうけど
「最期まで頑張って見ようよ」
「無理だと言っている」
「一回くらい避けられるよ」
そういった直ぐに彼は居ない
振り向くと蓋を閉めてないマンホールがそこに居た。
「103回目、転落死」
私はまたメモ帳に書く。
時間がたてば勝手に這い上がってくるだろうと待つ。
同情や哀れみがなにか違うものに変わったとき、好奇心でつけていたメモ帳はパターンを確認するためのデータになっていた。
「そろそろ、覚悟決めないとな」
きっと一時的な突発的な考え
転落した彼が這い上がっては来なかった。
マンホールを覗くといない。また違う場所に行ってしまったんだろうか。
「こらッ!落ちたら危ないだろ!!」
「……すいません」
おじさんが怒る。だれかがいたずらでふたを開けたんだと言っている。
じゃあ誰が開けたんだと疑問は残るが私はその場を去る。
次はどこに出るんだろう。
私は明日も交差点に行こうと思った。
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