金髪の少年



古い洋館、二人の男女が話している。

「あなたも、私の世界に介入しない?」

女性の問いかけに、少年は

「ええ、是非」

その時が来るなら、と答えた。
少年は席をたつと、洋館から出ていこうとする。

「世界への介入、歓迎するわ。汐華初流乃。」


これは、遠い昔の話であり、遠い未来の話。
屋敷を出る少年を、女性は窓ガラスごしに見送った。





新しい一カ月が始まって、館には金髪の少年がいた。


「はーるのー!!」


「パードレ、うるさいです。」


「私もうるさいに一票。」


「ふ、二人してひどくないか!?」


DIOは二人に言われ少し落ち込む、だが

二人はおかまいなしに優雅なティータイムを満喫していた。


「だが初流乃……久しぶりの再開だというのに」


「久しぶりもなにもたった一日いなかっただけですよ、パードレ」


そう言うジョルノにDIOは十分に寂しかったぞと言うと、気持ち悪い、と一言かえされた。


「ふふっ、仲の良い親子ね」


そんな様子を見てユーリは微笑した。


「そうであろ「どこがですか?ユーリ、目を負傷したのなら今すぐに取り替えてあげますよ」」


ここまで否定するか、というくらいにジョルノは否定する。


「目の心配なら大丈夫よ。それより、DIOが部屋の隅で体育座りになってるわよ」


ユーリが指差すが、ジョルノは放っておいた方がいいですよと無視する。


ここで何を感じ取ったのか、ヴァニラが部屋に入ってきた。


またやっかいなことに、とユーリは思った。


「DIO様!いかがなされたのですかッ!?まさかまたあの小娘が……」


なにかセンサーでも持っているのか、目の前に居るジョルノやユーリよりも先に隅に居るDIOに気づく。


「今回は私のせいじゃないわよ」


ため息混じりにユーリは言う。


「そうだ……アイスよ、ユーリは関係していない……」


隅で体育座りしていたDIOがヴァニラの方を向き言う。


「では、一体どうして……」


「息子が……反抗期に入った……」



「反抗期!?」


そんな二人のやり取りを聞き、ユーリはジョルノに反抗期なの?と聞くと、いつもそうでしょう、とそっけなく答えた。


「初流乃様!確かにDIO様は子離れできないかもしれません、少しうざったいかもしれませんが、たまには優しくしても……」


「ヴァニラ、全部その言葉DIOにダメージを与えているわよ。」


軽く、半泣きなんじゃあないか、と思うくらいに暗い雰囲気が漂っている。


「DIO様!お気をたしかに……ぐふぁッ!」


「なにドアの前でやってるんですか。邪魔ですよ。」


プリンを持ったテレンスがドアを思いきり開けたので、ヴァニラにドアが激突した。


「窯焼きプリンはおいしいわねー」


「ユーリは吸血鬼でもプリンは食べるんですか」


「あら、血が主食で他は嗜好品よ。」




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