MerryMerryX'mas
「MerryX'mas、ユーリ」
「DIO、何そのあいさつ」
棺を空けてユーリが起きると、目の前にDIOがいた。
ユーリは挨拶をされると不機嫌そうに自分の持つ携帯を見る。
12月25日
やっぱりと思いながらユーリは携帯を閉じ、DIOを見て
「クリスマスなら去年やったわよ、DIO」
と言った。
「毎年祝わないのかッ!?」
※
「それはユーリが日本人だからですよ。パードレ」
「なんだ、日本人はクリスマスが嫌いなのか……ユーリの事だから、『MerryX'mas、また面白そうなことでもしてくれるのかしら?』とか言うかと……」
「日本ではクリスマスの意味を履き違えている人が主ですから。あとその物真似気持ち悪い。」
「き……ま、まあいい。そんなことよりも、困ったことにユーリが部屋から出た瞬間『このクリスマス中冬眠することにしたわ』と言って棺から出てこなくなってしまったのだ。」
「僕まだこの部屋から出てないんでわかりませんが、何かしたんですか?あとその似てないものまね次やったらこの部屋の窓から突き落しますよ。」
「うりぃ……」
現在、館のジョルノの部屋にDIOは居た。
本日はクリスマス。なぜかユーリが引きこもってしまいDIOは困惑していた。
というわけで、どうしてなのか知るためにもジョルノにきいていたのだ。
「ユーリにとどめの一撃を与えたのが廊下という事でしょう。そんなに変なことしたんですか?」
そういい、ジョルノは部屋を出るドアに手をかける。
「少々クリスマス仕様にしただけだぞ。」
「……そうですk」
ドアを開けて、目に入ったものを見てジョルノは言葉が止まった。
これでもか、言うくらいに付けられたイルミネーションの数々に飾り付け。
そして、大量のクリスマスオーメント。十字架も。
「もっと派手にすべきだったのだろうか……」
「パードレ……」
ジョルノは、ユーリが引きこもった理由がすぐに分かった。
そして、わかったと同時にDIOを見て溜息をついた。
「どうした!?やはり質素すぎ「あなた、本当に吸血鬼ですか?」え?」
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