short novel

言葉も人を選ぶものだ





「えっ!! かなにも苦手な人がいたの?」



 私が相談すると、クラスの友達はみんなびっくりしたような顔をする。



 それもそうだろう。


 私は男女、先輩後輩問わずみんなと仲がいいのだから。



 いわゆるドジっ子というやつの私は、さっきみたいに何もないところで転んでもみんなが笑ってくれる。




 だけれど、みずきちゃんだけは違う。


 ふわって笑って、静かににこにこしているだけなんだ。そこにはバカにする感じも、からかう感じもない。


 今までとは違う反応に、私はとまどってばかりいた。





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