short novel

名もなき自由





「……分かっていたのか。フォー」


 何度か一緒にチームを組んで任務をしていて、いつも俺の先読みをしているようなフォローをされていたので、こういうことには慣れているはずだった。


 しかしここまで読まれているとは思わなかったから、思わず足を止めてしまった。



「だって、あなた『ロクデナシ』だもの」


 また俺の知らない単語を使って、フォーが足を止めて答えた。


「……最後に、その『ロクデナシ』っていうのがどういう意味か教えてくれないか?」


 俺が聞くと、フォーが意味ありげに笑って言った。


「最後のその前だったら教えてあげる」

「何でもいいから早く教えろ」


 俺は追われてることを思い出して、フォーの言葉がよく分からないままだったが急いで言った。





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