short novel

白タイツの呪い








 それから数日後、遠くに出稼ぎに行っている叔母から大きな包みが2つ届いた。この叔母は、毎年私たちの誕生日に贈り物を送ってくれるのだが、今年は奇妙だった。



「今までにないくらい大きいわ。私たちの誕生日はまだ先なのに、どうしたのかしら……」


 姉さんがそう言って、私宛のほうを私の所へ持ってきてくれた。


「でも、大きい割には軽いのよね……。何なのかしら」

「ともかく、開けてみましょう!」


 叔母が誕生日以外で贈り物をしてくれるなんて初めてなので、私は心が躍った。



 しかし私の頭の片隅には、ふと嫌な予感がよぎった。だがそれは一瞬のことだったので、私は構わず包みを開けた。





「見てみて!すっごい豪華なドレス!!何で誕生日でもないのにこんな豪華なドレスを?」


 そこにはおそらく私たちが一生働いても触ることすらできないだろう、フリルとレースのたくさんついたピンク色のドレスが入っていた。髪飾りと靴と、他にもいろいろ入ってそうだ。


「何か手紙が入っているわよ。『年頃なんだから、これを着ていいお婿さんを探しなさい』だって。余計なお世話よねーー」


 そんなことを言っている姉さんも、ドレスをもらえたのが相当嬉しいようで、自分の包みのほうへ走って行ってしまった。





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