short novel

Love yourself 〜short novel ver.〜



 もちろんそれで私が望むようになんてならないのも分かっている。
 でもせめて、イライラしてる時に、その理由をイライラの元凶に話す義務だかそれっぽい何だかはなくなる。


「なあ、どうしたんだよ」
 こいつのイライラするところその1、しつこい。

 しかも私が悲しそうにしてるならなおさら。
 それが嬉しくて何度も助けられた時は、今までたくさんあったけれど、今じゃそれが余計悲しい。


 いっそのこと全部話してしまおうか。

 こいつは、私が悲しい時とか寂しい時に優しくされるのに弱いことを知っている。
 聞き続ければ、理由とか何があったとかを全て話し出すのを知っている。


 だから私が話すまで聞き続けるだろう。



 でも全て話してしまったら、この関係はどうなるんだろう。
 今までのことは全て壊れてしまうんじゃない?


 それが何よりも怖くて、私はこう答えることしかできない。


「別にあんたに関係ないでしょ!!」




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