PROLOGUE 「まだその魔法剣使いこなせてないんでしょ」 灯を取られたことに不満があるのか、少女はそっぽを向いて言った。 「っっ!!うるせーな。しょうがないだろ?これは伝説の……」 「はいはい。でも早く使いこなせるようにならないと危ないかもね。さっきのマジック・ファイアをよけるなんて、あいつただ者じゃないから」 少女の声はだんだん小さく重くなっていく。青年はふてぶてしく笑って言った。 「あぁ。あいつただ者じゃねーよ」 周りの木々がざわざわと揺れる。それは、何か悪いことが起こる前触れのようでもあった。 PROLOGUE あるはじまりの物語 prev/next |