short novel
再会は無記録
「こういう時は何て言うんだったけ?……そうだ、『久しぶり』」
ずっと僕に会いたがってたくせに、僕の混乱には無頓着のようで、影はゆっくりと近づいてきた。
「来るな!!」
僕のその言葉に、影は歩みを止めた。
「だいたい、僕はお前のことなんか知らない!」
パニックになりそうな自分を抑えながら僕が叫ぶと、影は立ち止った。
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