不思議の国の七夕祭り 2 「何って、タナバタに関係あるものさ」 ……予想はしていたがやっぱり、さっぱり意味が分からない。 お茶好きなハットのことだから、ここにお茶があることは分かる。 ……何やら怪しい色をしているのは放っておいて。 とにかく、念のため私はちゃんと名前を出して聞いてみた。 「じゃあ、何でぼた餅があるのよ」 「『タナバタぼた餅』という言葉があるだろ?」 「それって『棚からぼた餅』のことじゃない?」 私がそう言うと、ハットはゆっくり手をうった。 「ああ!そうだった」 「『ああ』じゃない!!」 私は七夕祭りというよりタナバタお茶会をやる前から、すでに頭痛がした。 しかし私はもうひとつ、七夕ではおかしな点を指摘しなければならない。 「……それで、この帽子は何なの?」 prev/next |