不思議の国のありさ

ハット編







『本日、10時より、昨日と同じ場所でお茶会を開きます。ぜひ皆さんでお越し下さい』



「……ハットからだ!」


 サンは横から盗み見をしていたらしい。私が気づいた時と同じくらいに叫ぶ。



 そうだった……。


 ずっと双子のことばっかり考えていたから忘れていたけれど、双子の風邪が治ったら、またお茶会に行くって約束したんだった……。



 それをハットはきっちりと覚えていたらしい。




 しかもあっちは双子の高熱が治ったということまで知っているらしい。



 昨日のお茶会の様子を想像して私は頭が痛くなった。




 どうやら今日もハットに振り回されなくてはいけないらしい。




 そう考えると、私は今からどっと疲れたが出たような気がした。




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