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お願い。一生のお願いです。
神様、この恋を私にください。他の人なんて一生いらないから、お願いです。


下駄箱に入れた手紙、見てくれたかな。待ち合わせの場所に来ると心臓がうるさくて体が勝手に小刻みに動いて。

時間がすぎる。1秒、1分、10分……。やっぱり、見てくれなかったのかな?それとも、相手にされないかな。やっぱり、名前書けば良かったかな。涙で視界が滲む。


「悪い、待たせた。って、どうしたんだ!?」


大好きな声に泣き崩れてびっくりさせてしまった。


「あの、えっと、その」

「落ち着いてからでいいよ。部活遅れるって言っておいたし」


涙をひっこめたら鼻水が出て、こんなところ見られたくなくて下を向いてたら涙が止まらなくて。滲んだ視界に何かが見えた。水色の何か。


「これ、使って」


触ったら柔らかくて、ハンカチみたい。やめてよ、こんな時に優しくされたらもっと好きになっちゃうじゃん!

涙が止まったら心臓がうるさくて、顔を見られなくてどうしたらいいか分からなくて。


「話って何?」


なんだか、同い年なのに、私の方が年下みたいだ。それが悔しくて何とか話そうと口を開く。


「あのね、わたし、前から、言いたいことがあってね」

「うん」

「あのね」

「うん」

「……」

「うん?」

「……」

「うん」

「やっぱり、無理っ!!」

心臓止まる。確実に止まるっ!


「ちょっと待てよ」


逃げようとしたら、腕をつかまれて。びっくりして。手が大きくて暖かくてうわあああ。あああ。心臓が爆発した。


「じゃあ、俺が言っていい?」

はあ何をですか。でも手が手が。

顔だけで答えてたみたいで、手が引っ張られる。びっくりして顔をあげたら目が合って。きれいで。そのまま離せなくなって。心臓が停止した。


「好きだよ」

「えっ?」

「あなたのことが好きです」

「ええーっ!!」


そのままさらに顔を近づけられて、『かわいいなあ』とさらに甘さを無限大に加えていく。

なにこれ、ゆめですか。気がついた時には人生が変わるみたいだということには気がついた。

「私も、好きです」

「よく言えました」


頭をなでられて、また幸せな気分に浸っていたら、さらに額にキスをおとされて。


「でもでも、私子どもっぽいし、うるさいし……。きっと私なんかすぐ飽きちゃうよ。」

「飽きさせてみてよ」

「……えっ?」

「俺の一生あげるから、飽きさせてみて」


私の未来は、何だかとてつもなく甘くなりそうな予感がした。


命一つ分の時間制限
「というか私が最初に言いたかったのに」
「それはそれで楽しそうだったけれど我慢できなかったから」