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17*

 
「あれ?もう来てる」


 思わず僕の口からそんな言葉が出た。相手は予想通り彼女からだった。



 もしかして、ずっと僕からの返信を待っていたのだろうか?あまりの早さにそんなことを考えてしまった。



 いつも通りの長文と彼女がよく使う文末の絵文字を見て、思わず笑みがこぼれた。送信時刻を見ると深夜2時で、とても彼女が起きている時間ではない。


 やっぱり、僕からのメールを待っていたのだろう。今日もこの時間まで返信できなかったから心配してくれたのだろう。


 嬉しいのだけれど彼女に無理をさせているような気がして、何だか複雑な気持ちになった。




 メールを読みすすめていくと、『返信遅くても大丈夫だよ』という文字が見えた。


 おそらくこれは、僕が今朝送ったメールの『いつも返信遅くなってごめん』の返事だろう。その1行下にはこんなことが続いていた。





『忙しい中ちゃんと返信してくれるだけで嬉しい*
早く返信してくれたらそれはそれで嬉しいけれど、すぐメールのやりとりが終わっちゃうからゆっくり返信してくれた方がいいな♪』



次、会ったら
メールでは伝えきれない想いをたくさん伝えよう






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