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甘い生活


 物事が上手くいかない時は、何か間違えているらしい。


『甘いね』


 失敗する度、周りの大人にはそう言われた。

 結局、どうすればよかったのかは大人になった 今でさえわからない。なくそうとした時もあった。人に笑われ傷つけられても、笑いとばして傷ついてないふりをした。上辺だけの人間関係は上手くいっても、私の中では何も上手くいってなかったし、

 学校が変われば例外なく誰とも言葉をかわさなかった。それは私の甘さ故のことだったのかもしれない。


 今もそれを解明しようとは思わない。こんな私でなければ、今の幸せな生活には辿り着いていないのだから。


 ある意味、これは『甘い生活』ではないか。私は自分を変えようとしなくて本当に良かった。