キミのおこした奇跡side S


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高校生活スタート


解明のための待機


「ちょっと蘭。どうしちゃったのよ、あの2人」
「うーん…。よくわかんないんだよねぇ、私も」
「どうにかしなさいよ」
「どうにか、って言っても…」
「あんな頭が腐ったような工藤くん見てるとこっちまで腐りそうなのよ!」


頭が腐ったなんてオメーに言われたかねーんだよっ!
俺の目の前で園子と蘭が何事かと話し合っている。


−それに今日だけじゃなくてもう一緒に帰らなくていいよ−
−中学の時と違って道もわかるから1人で帰れるし、友達と一緒に帰りたい時もあるし−
−だから工藤くんももう私のお守りしなくていいよ。今までありがとう−
−じゃあまた明日ね。バイバイ工藤くん−


どうしたのかなんて、俺が聞きてぇよ。
突然あおいに死刑宣告ならぬ、決別宣告を受けた日から数日。
正直なところ、今だ原因がわかんねぇ…。
絶対なんか理由があるハズなんだが、その理由にさっぱり思い至らねぇ…。


「でもなーんか私もあおいに避けられてる気がするんだよね…」
「…は?オメーも?」
「うー…んー…。もっとも着信は拒否、メールはスルーな新一ほど露骨じゃないけど」
「え!?新一くん着拒されてんの!?」
「…るせぇ」


改めて他人から現状をつきつけられると地味に傷つく。


「もう!なんなのよあんたたち!もっと腹割って話なさいよ!!良いわ、私が聞こうじゃないの!ちょっとあおい!!」
「ちょ、ちょっと園子!」
「なぁに?」
「今日暇?」
「え?今日?…うん、暇だけど?」
「言ったわね?3人でやるわよ、例のあれ」
「「例のあれ??」」
「あれよ、あ・れ!パジャマパーティよ!!」
「「パジャマパーティー?」」
「パジャマで朝までガールズトークよ!!」
「「え、ええー!?」」
「えー!じゃない!!会場はあおいの部屋!決行は今夜8時!どうしてもほしい食べ物、飲み物は各自持参!いいわね!?」
「ちょっと園子、今夜っていくらなんでも…」
「そうだよ!いくらなんでも急すぎ」
「あら、今日じゃなんかマズイことでもあるの?」
「え!?べ、別にそんなことない、けど…」
「じゃ〜もうやるしかないじゃない!買い出しは任せてよ!あ〜早く授業終わんないかな!」


いつものことながら、園子の押しの強さに圧倒される。
お嬢様のワガママもここまで来るといっそ爽快だよな…。
その後蘭とあおいがなんか話た後で、蘭がまたこっちに戻ってきた。


「睨むの止めてもらえないかな、新一」
「…別に睨んじゃいねぇよ」
「とりあえず何が原因で今の状況になったのかくらいは話し合ってくるから」


待っててよ、と蘭は苦笑い。
まぁ…今はコイツに頼るしかねぇし。
今さら1日待とうが2日待とうが同じだ。
むしろ待って原因がわかるならいくらでも待つって話で。


「席つけー」


蘭が原因を聞けること祈るしかねー、よなぁ…。
そんなことを思いながら、午後の授業が始まった。

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