Treasure


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toy なう。


2


『ん〜っ、終わったー!』



長い1日が終わり、ようやく解放される。



「名前ー、帰りにカラオケ行かない?」


『ごめん、園子。この後コナンくんとデートっ!』


「またあのガキンチョとぉ〜!?…っていないし、」



せっかくの園子からのお誘いだったけど、ごめん。
コナンくんが待ってるからー!と、猛ダッシュで学校を駆け抜けた。
…あれ、今、鬼の形相の担任がいた気がしたけど…うん、気のせい!










『コ、ナ、ン、きゅんっ!』


「わっ、名前姉ちゃん!…着くの早くない?」


『うん、猛ダッシュで来たから!』



若干髪が乱れてる気がするけど、それよりも早くコナンくんに会いたかったんだよね。
帝丹小から米花町へ向かう途中の十字路で待ち合わせをしていた。



『でも、いいの?工藤くん家に入っちゃって…』


「うん、新一兄ちゃんには許可取ってあるから大丈夫だよ」


『あー、コナンくんって工藤くんと親戚だっけ?』




お手てつないで帰宅中。
今日はなんと、工藤くん家にお邪魔しちゃいます!


えと、読んでみたいミステリー小説があって。コナンくん曰く、新一兄ちゃん家にあるよ。との事。
なので、せっかくだから工藤くん家にお邪魔しちゃおう的な。



実は初めてなんだよね、工藤邸。





『おっきいね…』



ドーンとそびえ立つ洋館、工藤邸。あー金持ちってすごい。



「どうぞ、名前姉ちゃん」


『お邪魔しまー…す』



うひゃー、中も素晴らしいインテリアで。工藤くんにこんなセンス無さそうだから、元女優のお母様かしら?なんて考えながら、奥へと進む。



「ここだよー」


『う、わぁ…』



1面本、本、本…。見渡す限り本の部屋が姿を現した。



『ほわー…。こりゃ、工藤くんが推理オタクになるのも無理ないね…』



と言うと、ジト目でコナンくんに見られてた。え、何?



「…あ、名前姉ちゃんが読みたい本は…んと、これでしょ?」


『そうそう、コレ!ありがとうー』



コナンくんが少し背伸びして取った本は、間違いなく私のお目当ての本。きゃー、嬉しい!



『もうコナンくんありがとうー』


「わっ!?」



ギュッと抱き締めて頬擦りしたら、みるみるコナンくんは赤くなった。



「ま、前から聞きたかったんだけど、」


『うん?』


「名前姉ちゃんって誰にでもこういうのするの?」


『え?』


「だって、新一兄ちゃんにもするでしょ?だから…みんなにやるのかなって」





え、これはヤキモチ?ヤキモチだよね?んもー可愛いすぎるっ!



『んもー、コナンくんてば。違うよ。工藤くんとコナンくんは私の特別な人だから、2人にしかしないよ?』


「そう、なの?」


『だから、安心して?こういうのするのもコナンくんだけだから…』



チュッと頬っぺにキスを落とす。



「…っ!」



『だって、特別な私のオモチャだもん!』


「…オモチャ…」



笑顔でそう言うと、何故かコナンくんは落ち込んでいた。…何故?



ちなみに私は翌日、担任に廊下を走るなと高校生になっても注意され落ち込んだ。

→感想・感謝

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