Treasure


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toy なう。


1


新しいオモチャを見つけてしまいました。




『コーナーンーくんっ!』


「ぐえっ!?」



出会い頭に思い切り抱き締める。
え、変な声が聞こえた?それはきっと気のせいです。




「いや、気のせいじゃないから名前…」


『あ、蘭、おはよう!』


「おはよう…って、そろそろコナンくん離してあげて」


『はいはーい』



蘭に言われてパッと手を離すと、ちょっと顔を赤くしたコナンくんがいた。



『あら、苦しかった?』


「ま、まぁ…」



そう言ってメガネを直すコナンくん。
うん、今日も激かわ。



「もう名前ってば…毎回コナンくんを抱き締めるの辞めたら?」


『えーやだー。だってこの子は現私のオモチャだから!』


「…力説する事じゃないでしょ…」




はぁ〜っとため息を吐くこの子は、クラスメイトの毛利蘭。
高校から一緒のクラスになって仲良くなった、大切な親友。



んで。


『あーぷにぷにっ!女子高生とは違うモチ肌っ!』


「…ひっはるほはひゃめへよ、名前ねえはん(引っ張るのは辞めてよ、名前姉ちゃん)」



私に遊ばれているこの子は、江戸川コナンくん。
蘭の家に遊びに行ってコナンくんと運命の出会いを果たした。
可愛いモノ好きの私の現オモチャ。



『じゃあ、コナンくん。学校終わったら遊びましょうねー!』


「はーい…」



何故か朝から疲れ切ったコナンくんと別れ、学校へ向かう。うん、何故か。



「もう、毎回言ってるけど、コナンくんであまり遊ばないでよ?」


『えー可愛がってるだけじゃない』


「どこがよっ!…まぁ、元オモチャの新一がいないからね…」


『ねぇー!蘭、早く帰って来てって伝えてね?じゃないと私、学校生活が退屈で死んじゃう!』


「名前…」



長いため息を蘭が吐く。



高校生探偵の工藤新一。彼も私のクラスメイト。そして、元オモチャ。いや、姿を現してくれたら現オモチャになるんだけどね?


容姿端麗、頭脳明晰、おまけに運動神経も良い彼。3拍子揃って非の打ち所がないかと思えば、実は超音痴で、色恋沙汰にうぶな所が私のツボを刺激した。

後ろから抱きついたりとか、耳に息を吹き掛けたりとか、手を握って見つめてみたりとか…えぇ、もう遊びまくりました。


そんな彼がいない今、私の注意は専らコナンくんへと注がれている。ま、いたしかたないよねー。



とりあえず、学校終わったら即行会いに行こう!と、心に固く決め、学校へと向かった。

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bkm

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