俺はあのチビをマネージャー、しいては特別コーチなんていうのを認めてない。そこは変わりないんだが、いつも向日が
『あいつ付き合い悪いんだよ！せっかく先輩が練習見てやるって言ってるのに、ぴょんぴょん跳ねている暇があったら練習したらどうです？下克上しますよ？なんて言ってくるんだぜ！？』と、忍足などに愚痴を言っている人物がチビを「リョーマ」と言い、慣れた口調で話していた。

別に盗み聞きをしようとしたわけではない。二人が去って部員やギャラリーがざわつき、忍足なんかは何が面白いのか大笑いをして向日に蹴られていた。別に追いかけてみるのは普通だろう。

そこで上記の日吉を見た。
恋人のようだが迷いなく腐れ縁と言っていたことから違うだろうが、腐れ縁という言葉が聞こえてなかったらどうみても恋人だ。

会話の内容は余り聞こえなかったが(ついたのも遅かったし、元々盗み聞きしたかったわけでは無い。)、チビが立海にいたという辺りからある程度聞こえた。
正直興味は無い。ただ、神奈川の学校からわざわざこっちに転校するのは不自然だが、別にどうでもいい。

なぜ、俺がこんな事を考えているかと言うと、

「……ん……むにゃ…カル…ピン…だめ…」

図書室のカウンターに、越前リョーマを発見したからだ。


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